神戸市内で、築年数が40年以上もある家が、解体されて更地になりました。
しばらく更地のままでした。
それから3カ月ほど経ったら、土地整備の工事を始めました。
でも、毎日工事をしないんです。
1週間のうち、1日か、2日だけ来て、ユンボでならしていました。
工事しない日は、ユンボは土地内の置いたままでした。
そのうち、家が建つための、基礎工事などに入っていきました。
しかしこの基礎工事後、次の工事になかなか進まず、随分、放置されていました。
3ケ月間もの間、基礎だけの状態でした。
施工業者が倒産したのか?
工事が放り出されているので、そう思ったのですが、違いました。
しばらくしたら、また工事が進んでいきました。
しかし、ちゃっちゃと工事するのではなく、国会の牛歩戦術のように、わざと時間を稼ぎ、ちんたらと少しずつ工事を進めていくのです。
着工から、1年近くが過ぎましたが、まだ完成していません。
外壁にある防水シートが貼られた状態で、4ケ月が経過しました。
その間、雨風もあり、台風も来て、防水シートは何か所も破れています。
破れてビラビラしていた防水シートは、後日、ガムテープで貼って補修してありました…
これでは、”防水”の意味はありません。
これはひどい工事の状況だな…と思って見ていました。
さらに、この工事をする職人(大工)たちは、片付けをしないので、夕方仕事が終われば、電動工具など道具類を放り投げたような状態で、帰っていくのです。
毎日工事に来るわけではないので、電動道具類はしばらく放置された状態です。
だらしない現場なのです。
放置された電動道具を使い、いたずらする者、放火する者がいるかもしれません。
しかし、施工業者は、おかまいなしです。
幸い、誰も、いたずらしないので、良かったですが。
当初、この物件は、『2019年7月完成予定』として広告に出されていました。
しかし7月末の時点で、柱しかまだ建っていませんでした。
ここにも、『売れない不動産』の影響が出ています。
新築一戸建てを売る際に、『新築』と表示できるのは、完成してから1年です。
1年以上経ったら、『中古』として売ることになります。
『中古扱い』になってしまうと、ますます売れない、必ず値下げしないと売れなくなります。
値下げなんてとんでもない、少しでも高く売りたいという業者側は、何が何でも、『新築』で売りたいのです。
とにかく不動産が売れない時代です。
そこで、たとえ完成させても、売れないのであれば、『完成をずらす』作戦を採ったようです。
『買い手が現れてから、一気に工事を進めよう』という魂胆でしょう。
着工してから1年近く、防水シートを貼ってから4ケ月以上放置。
現在も、工事は中断していて、破けた防水シートが、ビラビラと風でなびいています。
通りすがりの近所の人たちが「誰が一体、こんなひどい家を買うのだろう?」と思っています。
施工業者は、『完成しないこと』を目指して、わざと工事を遅くしているのです。
木造家屋です。
梅雨や台風の季節を経て、材木がもう傷んできています。
でも、外壁を貼ってしまえば、材木の傷みは、隠れて見えなくなってしまいます。
業者は、『良い家を造ろう』とは全く思っていないのです。
一方で、若い世代の家族が、このような家を、35年ローンとかで購入するのでしょう。
このように、ひどい工事の状態の新築があります。
後で、不良物件に苦しめられるよりも、無理してマイホームなんか購入しない方が、幸せかもしれません。