欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

コンクリートの『梁にヒビ!』が入るから強い!

2013年10月29日 08時45分38秒 | 建築のうんちく



『東京大学の、講義録のPDFを参考に、解説致します!』



かなり前になりますが、「マンション」の様な「鉄筋コンクリート」の

「耐震建築」が地震に強い理由を、「梁に入るヒビ」から見て解説している、

東京大学の「講義録」を見ました。



「鉄筋コンクリート」の建物の多くは、「梁」と「柱」から出来ています!

丁度、ローマ字のHの字の、縦の棒が「柱」で、横の棒が「梁」だと思って

下さい。



この横の棒こそが、鉄筋コンクリートの建物で、重要な「梁」なのです。

そして、この「梁」のコンクリートに、大きなヒビが入っても、建物は、

倒れない様に、設計されて居るのです!



建物の重要な構造体である「梁」に、地震で大きなヒビが入ったら、

すぐに建物は、倒壊しそうですが、これが、意外に大丈夫なのです。



もちろん、これは、コンクリートの中に、正しく規定量の「鉄筋」が、入っ

て居る場合の事です。




「コンクリート」は、「圧縮する力に強い」です。そして、「鉄筋」は、

「引っ張る力に強い」です。


この事が、大地震で、「梁」に大きなヒビが、いくつも入っても、

「鉄筋コンクリート」の建物が、ボロボロになりながらも、倒壊しない

秘密なのです。




…これを、力学的に説明すると、ヒビが入ってバラバラになった、

「コンクリート」と、それを、つなぐ「鉄筋」が、鉄橋などに使われる

「トラス構造」に似た、力の釣り合いをするからだと、東京大学の講義録

には、書かれて居ました。



頭の良い、「東京大学」が言う事なら、そうなのかも知れませんね!



何れにしても、ちょっとした「コンクリートのヒビ」で、病的に騒ぐ、

「施主」や「怪しげな建築技術者」の話は、聞き流すのが、一番と言う事

です。



「鉄筋コンクリート」の建物は、大地震の時でも、自らは、「ボロボロ」

になりながら、私達を護ってくれるのです!



今日から、もう少し、「建物」を敬いましょう!


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