読む日々

テーマばらばらの読書日記

十二単を着た悪魔

2018-07-01 | 小説・戦国以前
内館牧子「十二単を着た悪魔」



なにもかも凄すぎる弟に負けている青年が、源氏物語の世界にスリップし過ごす26年。

設営のバイトで源氏物語のブースを担当し、そこでもらったあらすじ本を持ったままのスリップ。
それを利用し、陰陽師として弘き殿女御(スマホで、き が出ない(^^;;)に使えつつ、朱雀院に自分を重ねて成長していく。


これ、すごい!
設定がすごい。
そして、内容も面白い!!

光源氏を廻る人々の中で、桐壺帝の正妃、弘き殿女御に目をつける着眼点がすごい。
彼女を、生まれるのが一千年早かった、まるで平成の世のできる女、という設定にして、彼女の正義を描いていく形。

スカッとする!!

そして私の好きな若者の成長話!

はまり込んで一気読み!

ラストも納得で、これ、ドラマにして欲しいなぁ。

主役は山﨑賢人くんで^_^


満足度150

帰蝶

2016-11-16 | 小説・戦国以前
諸田玲子「帰蝶」


信長の正室、通称濃姫の生涯を新しい解釈で書いた1冊。 

 なんかすごいリアルな気がする。

築山殿を書いたときも思ったけど、推理の結果が斬新かつ自然。今回も、本能寺の黒幕を商人だ、と言い切る京都のタクシー運転手さん達の言葉から着想したとの事。なんかすごいなぁ。

信長協奏曲みたいに心を許しあった信長&帰蝶もいいけど、この本みたいに、最初尊敬していた夫にそういう念を持てなくなる、みたいなのって自然だなー、と感じました。

癇の強い信長が子供の声には寛容とか、ありそな気がする。細かく人物設定がなされてて感動。

あと私の中で気になってた五徳の生涯も、良かった。

なるほどな、と。

大満足でした。

満足度100