読む日々

テーマばらばらの読書日記

息子が

2011-02-25 | 雑感
昨日、クラスの女の子にケガをさせてしまった


・・・放課後の、ボランティアの方々が開いてくださる教室で、室外へ出てはいけないというのに出て
それを注意しようと追いかけてきた女の子を振り切ろうと 男子トイレへ逃げ込み、扉を思いっきり閉めたら・・・指が挟まってしまったとのこと。

たまたま放課後だし、ちょうど担任の先生も出張だったそうで、昨日は我が家へは連絡がこなくて。
なのに本人はひとことも言わない。そこが信じられない。

今日、聞いてびっくり。今朝、珍しく学校へ行きたくないと泣いていて、理由を聞いたら「版画を刷る日だけどインクの匂いがいやだから」と、もっともらしい理由をつけていて、まじめに信じちゃった私・・。結局、その子の指がどうなってしまったのか、を考えると具合が悪くなってしまって、あと「とんでもない事しちゃった」って意識もあったみたい。

幸い、先方のお母さんも「気にしないで」と言ってはくださったけど。ホント、気をつけてくれよ~息子~。

子育てって大変。

日の名残り

2011-02-25 | 
「日の名残り」カズオ・イシグロ作 土屋政雄 訳

 久しぶりにカズオ・イシグロの作品を見つけ、迷わず借り受け

が、最初は意図するところがつかめず、あまりにも淡々と進むお話に途中であくびがでてきて
「最後まで読めるのか?」と不安になりました。

ところが、読み進めていくと ものすごくいいんです。最後なんて泣いちゃった

第二次大戦後のイギリスで、アメリカの富豪が買い取った屋敷で働く執事が主人公。

昔、第一次大戦後に同じお屋敷でイギリス貴族に仕えていた際に一緒に働いていた女中頭に30年振りに会うために、お屋敷(の場所がよくわかんない)から、コーンウォール(!!私のコーンウォール、なんて)まで、御主人の車を借りて旅をしながら、当時の事を振り返るお話。

完璧な執事ぶりと、その完璧さ故に優秀な女中頭との間に育った感情に本人も気づかず女中頭も自信が持てず
彼女は結婚してコーンウォールへ移ってしまったわけですが。

その当時の日常が語られる中、ドイツとイギリスの関係やらナチスの事なんかも少しふれられて、当時の御主人が失脚していく様は可哀想で読んでらんない、って感じでした。

主人公はあまりにも完璧に執事であったために自分の感情に気付けなかった事が悲しかったし、女中頭の方の屈折した愛情表現は自分に似ててかなり切なかった。素直に自分の感情を正直に表現できる人ってうらやましいな。

自分の立場や環境や周囲との関係が主になってしまって、正直な感情なんて表に出すことは 今はできません。
昔も苦手だったけど。

とにかく 淡々としていながらも奥深く、色々な事が示唆されている いい本だったと思います。

満足度85

学校で

2011-02-22 | 雑感
2年生の息子が生活科の授業で、自分の名前の由来と幼い頃のことを調べるみたい。

甥姪もやっていたので、きっとあるんだろうと思っていました。思ってましたが・・
由来の説明が難しい

女の子だとばかり思っていたのに産まれてみたら男の子で考えていた名前は使えず
でもいつまでも名無しは絶対にイヤだと思い、産んだ翌日必死で考えた名前です。
産んだばかりでテンションも高く、パッと浮かんだ「名づけの意味」は、とにかく「旦那レベルで終わってほしくない」
という、かなり失礼なものまあ、世間でも親を超えるように、との願いはよく聞くからいいか・・。

で、夫の名前の漢字の意味よりも一段スケールが上の意味になるような名前にしました。
が・・・小学2年生 理解不能です。どうすればわかるように説明できるかなぁ・・。

コーヒー飲みながら書いてたら、喉に引っかかってコーヒー吹いたPC大丈夫かな・・・

草花とよばれた少女

2011-02-17 | 
「草花とよばれた少女」シンシア・カドハタ著/代田亜香子 訳


日系3世の女の子、スミコが主人公。

幼い頃 事故で両親を亡くし、当時赤ちゃんだった弟とともに、母方の祖父宅へ引き取られ、
伯父伯母イトコ祖父と6年暮らしています。
カリフォルニアで花農家を営んでいますが、時は太平洋戦争が近づきつつある中に、地元の名士宅から差別されたりと、だんだん怪しい空気になっていき、そして真珠湾攻撃、日米開戦となり、一家は収容所へ。


その収容所で一生懸命草花を育て、インディアンの男の子と仲良くなったりする姿が、過酷な生活描写とともに描かれています。
戦争は、普通の人たちの暮らしを突然理不尽に奪っていきますね。

終わり方が中途半端というか、特に結論がでなくて(収容所を出て、よそで暮らすことにはなりますが)なんとなく消化不良。
続きが知りたいな。

満足度60



誰かと暮らすということ

2011-02-14 | 
「誰かと暮らすということ」伊藤たかみ

東京の下井草を舞台に、近隣で暮らす人が微妙に交錯しながら描かれる連作短編集。

多分メインの主人公は
「虫壁千加子」と「安藤正次」という同僚カップル。といってもカップルになるのは後半で、なるまでの事が長く書かれます。
そこに、二人がよく行くレンタルビデオ屋さんの経営者だったり、そこの客だったりのお話が語られ、それぞれがビデオ屋でちょこっとだけ関わってたりするけど、本筋では影響し合わない感じ。
・・・表現が難しいです・・。

で、とにかく おもしろい
本当に、おもしろい

せつなさあり、感動あり、笑いあり。読みやすいし、感情移入できるし、本当に「正しい小説」といった感じです。
アンハッピーなお話がないのもいい。
せつないんだけど、でも最後はハッピーです。

メインの二人が恋におちていく感じはとってもリアルです。夢物語みたいな部分は全然なくて、本当に現実にありそうな展開。
すぐに燃え上がってお付き合いする二人じゃないからこそ、の安定感と、なのにやっぱり恋をすると色々な不安が湧いてきて
「この人でもこんな事するんだね」っていう行動を取っちゃったり


でもこの二人の、お付き合いしてからの「揺れ」を描いた「サラバ下井草」は、ちょっと泣いちゃいました。
いいなあ、若いって。

満足度98。100でもいいんだけどね。