読む日々

テーマばらばらの読書日記

ロザムンドおばさんの贈り物

2010-12-30 | 
「ロザムンドおばさんの贈り物」ロザムンド・ピルチャー 作/中村妙子 訳

二冊、ロザムンド・ピルチャーを予約したけど、年内はこれしか届かなかったです。年末年始は何を読もうか…

そして、この本は短編集。「~花束」 を最初に読んだ時以上の感動でしたどのお話も胸の中がじんわり温かくなって 悲しくないけど涙が出ます。

何が一番、って言えない位、全てよかったなぁ。強いてあげれば 娘2人をもつ未亡人と結婚した男性が ある日曜日の朝、今まで今一つ打ち解けられなかった娘達と 奥さんが寝てる間にふとしたきっかけで完全に父娘になった瞬間を描いた「日曜の朝」かなぁ


でもでも本当に 全部 よかったです。

満足度も100

ツインソウル

2010-12-29 | 
「ツインソウル≪魂の双子≫にめぐり逢うために」越智啓子

 ちょっと色々あって、「ツインソウル」が知りたくて借りてみたけど・・・。

ツインソウルが何なのか、は わかりました。
文がやたらと「!」だらけで、読んでると疲れてしまいます。

知りたかったのは、「ツインソウル」の特徴だったので、そのあたりを抜き出して読んでみました。

逢った時に違和感がなく、「懐かしい」と感じて、「再会」を喜び合う感じがする。
いろいろシンクロがある。
お互いが成長を助け合う。

のだそう。

ネットだと 手や爪の形がそっくり、っていうのも良く出てきました。
あと 知り合う場所は公共の場、とか。

ふーーーーん、( ..)φメモメモ  って感じです。

もし本当にツインソウルというものが実在するなら、

夫と私は違う

ってことだけはわかりました(^_^;)
あはは。


夜想曲集 

2010-12-28 | 
カズオ・イシグロ著/土屋 政雄 訳「夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」

著者初の短編集だそうですが・・・うーーーん。
長編がいいかも。

ものすごく広がりそうなストーリーの端っこだけ、って風情で、短編としての満足感が少ないなあ。
ちょっと村上春樹っぽいテイストだけど、でもやっぱり違う・・。

3篇しか読めず。

満足度25

黒鳥

2010-12-23 | 
安西篤子「黒鳥」

くらーい。
暗い不倫の話、6編。

安西さんの現代小説なんて初めて~、と思い手に取りましたが・・・。
なんでみんなこんなみじめなの??
っていう位、暗いです

男はとりあえず全員既婚。女は既婚だったりバツ一だったり独身だったり。
でもみんなすごく暗いんです。主人公は全部女性側なんだけど、取り巻く環境も本人達の思いも起こる出来事もとにかく・・。

結婚していたら、その相手との結婚が間違いだったと気付いても、ただひたすら我慢するのが美徳らしいです、
この本。とにかく妻や夫は別れてくれないみたいだし。
そして主人公達は悩んだ末に家を出ちゃってます。また出た先が暗いジメジメしたアパートばっかり。なんで??

そして不倫に至る過程もよくわからない。配偶者に不満がある事はわかるけど、だからって簡単に他の人と一緒に暮らそうと(しかも子供を捨てて)思う気持ちがまったくわかんない。

そこで子供がぐれたりして、確かにこれを読むと「子供がいたら離婚は絶対にいけない事」って思わされちゃいます。
でも冷え切った家庭で育つ子供ってどうなのよ?とも思いますが・・。普通に離婚しちゃえばいいのに、何故家出

帯に「夫を捨て、妻を捨てる行為とは-揺れる感情の襞を描く現代小説」っているので、まあ、そういう設定の物語を
集めた本なんでしょうけど・・・。ひとつ位、明るい結末があってもいいんじゃないの?と思いました。

こういう設定のお話は 小池真理子さんがいいなぁ。内面が伝わってきて。


満足度は15暗い、じゃなくて位。安西さんの歴史小説は大好きなんだけどなぁ。

涙、らんかんたり

2010-12-21 | 
阿井景子「涙、らんかんたり」

武田勝頼の正室(継室)北条夫人が嫁ぐ日から自害する日までの物語。

本来は確か名前不祥だけど、本書では「咲姫」となってます。わずか13歳でこんなに立派!?と思える位、容姿端麗で人柄優れた完璧なお姫様に描かれてます。

実際の事はわかりませんけどね。
でも 今まで抱いていた武田勝頼の「使えない男」のイメージは少し変わりました


側室の子である勝頼を偏愛して長男義信を死に追いやった信玄が一番バカなのね、と思いますし 側室の子なるが故に勝頼は武田家の正式な代表ではなく息子が育つまでの中継ぎという立場だったから、滅亡させるわけにはいかないと右往左往した事がよくわかりました。自分の問題ならもっと潔い人だったみたい。

夫人は北条氏政の妹です。


大河ドラマだと 中井貴一の信玄の時、長男義信が堤真一だった記憶があります。正室三條の方が紺野美沙子で、勝頼の母 諏訪御寮人が南野陽子。昨年の大河ドラマでは上杉景勝と跡目争いをした玉山鉄二演じる景虎は この本の主人公咲姫の兄ですね。

俳優さん達を思い浮かべて読んだら楽しかったです。
ただ、内容というかこの北条夫人に対する解釈はいまひとつ釈然としないというか美化しすぎな気がしました。なので

満足度は60かな。