読む日々

テーマばらばらの読書日記

心の森

2018-12-04 | 絵本
小手鞠るい「心の森」



父の転勤でアメリカへ引っ越してきた高学年の男の子と、家の脇の森で出会った、話さない女の子との交流。


この前の読み聞かせの際に、小学校の図書室で見つけた本。小手鞠るいさんが児童書を書いているなんてまったく知らなくて、驚きと、どうしても読んでみたい!という気持ちが湧いてきて、お願いして借りてきてみました。

ストーリー的にはまあ、ベタな感じ?
男の子が彼女との交流のおかげで、新しい学校でもすぐ馴染めていく感じが短い文章でもよく伝わりました。

前に読んで映画化されたDVDも観た、
テラビシアに架ける橋

にモチーフが似てるのかな。
長さも違うけど、うん、ちょっと物足りなかった。

モーツアルトはおことわり

2018-11-23 | 絵本
マイケル・モーパーゴ作 マイケル・フォアマン絵
さくまゆみこ訳

「モーツアルトはおことわり」



戦争関連の本の話をしていて、読み聞かせの会の方がおススメしてくれて本。

マイケル・モーパーゴは好きな作家さん。
安心して読めました。

ユダヤ人のせつない物語。
名バイオリニストの両親の辛い記憶。

となりの火星人

2018-11-15 | 絵本
工藤純子「となりの火星人」



司書をされてた方のアメブロで紹介されていて、読みたい!と思い、図書館で借りた一冊。

小学校6年生の4人と、そのうちの1人の、中1のお兄ちゃんのストーリーが描かれたあと、まとめのお話で終わり。

1人1人、自分は他人と違うのではないか?ダメな人間なのではないか?と悩んで生きている。
だけど、人間ってのは、似た部分もありつつも1人1人が唯一無二の存在。

そんな事を理屈抜きに感じられる一冊でした。

最後、地球に最接近する火星を見るために山登りをするんだけど、読んでいて大きなものに対する、宇宙に対する畏怖のような気持ちがガーッと湧いてきて涙ぐんでしまいました。

登場するカウンセラーさんや、それぞれのお母さん、おばあちゃんが子供を思いやる気持ちもいい。
息子がこの時期、なんだか個性を認めてあげられず親の私がたくさん焦っていたよなぁ、と今ならわかります。

もう一度子育てやり直したい(・_・;けれどそれは無理なので、いまからでもなるべく個性を認めてあげられるようにしたいなぁ。

高学年〜中学生あたりにおすすしたい本でした。

ブルーイッシュ

2018-07-13 | 絵本
「ブルーイッシュ」ヴァージニア・ハミルトン作
片岡しのぶ訳



ニューヨークの小学校に通う3人の少女の友情。

転校してきたドリーニーが語り手。
すぐに親しくなったテュリ。
そして車椅子に乗り、なぜかイヌを連れて帽子をかぶって登校するナタリー。

ドリーニーはナタリーの顔が青白いので、ブルーイッシュ、と呼ぶ。

実は、ユダヤ人と黒人のハーフをそう呼ぶらしく、ナタリーの母は最初ドリーニーを誤解してしまうが、ドリーニーに心を開いたナタリーが事情を話す。

ナタリーは白血病の治療中。母はピリピリしていた。

学校生活や普段の交流を通し深まる友情。
ナタリーはきっと元気になる!と期待したい。

友情が育つ物語っていいよねー。

と、感じた一冊。

地をはう風のように

2018-06-26 | 絵本
「地をはう風のように」
高橋秀雄 作/森英二郎 画



昭和34年頃の栃木県日光あたりが舞台。

6年生のコウゾウの、貧しさや自分達を見下す目の中で、それでも温かく接してくれる人達に支えられ、何かに見守られているような感覚を掴むまでの1年。

私が産まれる10年くらい前なのに、日本はまだまだ貧しかったんだな、と感じるお話。
コウゾウはおそらく私の母の2つ下の、ベビーブームの年の生まれだなぁ。

母も、家の手伝い、農作業、弟達の子守等、頑張ってきた、って話していた。中学卒業後は農家に住み込みで働いたり。その後も住み込みで食堂で働いたそうで。けれどその頃から日本は格段に上向いて行ったんだね。母のアルバム見ていると、若い頃なんて私より遊んでる(笑)

その、いい時代の少し前、貧しい家は本当に貧しくて耐え忍ぶ時代の田舎の光景。

その頃からイジメもあったし、話のわからないオトナもいた。
環境は違っても人間なんておんなじなんだなー。とか。

子供を見守れる、子供の味方であるオトナでいたいな、と感じた一冊。