読む日々

テーマばらばらの読書日記

ミッキーマウスの憂鬱

2012-08-31 | 
松岡圭祐「ミッキーマウスの憂鬱」

TDLの、準社員に採用された21才の、ちょっとイタイ後藤の活躍。

3日間で、かなり成長するし、周りも変えます、この男。
華やかな舞台の裏側、裏事情が描かれていて面白く読みました。

私も高校生のとき、デパートのイベントでバイトしてて、着ぐるみにも入ったし、その時のイベント会社の方がTDLのへの派遣経験もある方で、その時のお話を聞いたりしてたので、なんとなく雰囲気を具体的に想像できました。

ショーの、出演者の真剣さもちょっと書かれてました。私の大好きなゆうぞうお兄さんも、TDLのショーに出てたんだもんね~と思いつつ想像しちゃった。

内容も、私好みの成長モノでよかった。
満足度95

風の組曲

2012-08-30 | 
阿刀田高「風の組曲」



ショートショートと言ってもいい位のお話18編。
どれも作者らしい、ちょっと怪しいというか怖いというか、皮肉というか、そんな雰囲気を漂わせてます。
18編もあるので、一つ一つすべて心に残る、ってことはないですね。

この作者の本は、本当に久しぶりに読みました。
戦時中、長岡市に疎開してたんじゃなかったかなあ。
新潟の新発田出身の画家、蕗谷虹児の生涯を本にしてます。それがかなり良かったです。
持ってるから、再読しようかな。


この本の満足度は70


サマー・キャンプ

2012-08-30 | 
長野まゆみ「サマー・キャンプ」


近未来の湾岸都市に暮らす男子高校生。
遺伝子とか、体外受精とか、特殊な体質とか、雌雄一体化した人間とか、そういう複雑なテーマ+ボーイズラブ的要素が散りばめられた、私には理解不能な物語でした。


理解不能ではありますが、遺伝子の話、遺伝の話は興味深かったし、人間が誰かから愛されなければ生きていけないという事はすんなり入って来ました。

ただ、誰の体から卵子を出したのかとか、父親は一体誰なのかとか、誰が男で誰が女なのか、誰の記憶が障害なのか、設定に付いていけず楽しめなかったです。

満足度40

花腐し

2012-08-29 | 
松浦寿輝「花腐し」

はなくだし と読みます。
二編収録。
「ひたひたと」中年の男が、東京の海沿いを歩く間に子供の頃や若い頃に心がタイムスリップする話?

「花腐し」
芥川賞受賞作。大久保の取り壊し直前のアパートに居座る男に出ていけと説得する仕事を押し付けられた、雨と腐臭が漂う物語。


だから、私には芥川賞受賞作はダメなんだってば。間違って借りちゃった。何となく 作者の名前に惹かれてしまいました。

満足度は30。
こういうのは、本当に理解力なくてダメ。理解力じゃなくて感性が鈍いのかなぁ。情けない。

セネシオ

2012-08-28 | 
森福 都「セネシオ」


冴えない大学生、梅原司のもとに、クレーの絵画「セネシオ」に似た少女が現れ、司には、極微のモノを動かしたりする力と、透視能力があると言い出す。

その力に群がったり排除したりする勢力との攻防戦?みたいな話。

最初は退屈だったけどだんだん面白くなった。けど、込み入りすぎてて説明できません

再読したいかと言われるとNo。


満足度60