読む日々

テーマばらばらの読書日記

双子座の星のもとに

2012-02-28 | 
「双子座の星のもとに」ロザムンド・ピルチャー/中村妙子 訳


 大好きなロザムンド・ピルチャーの本を見つけて借りました。

これが・・・もうあまりにも主人公に入りこんでしまって、後半はもう、本当にドキドキして胸が痛い。
こんな感覚は久しぶりだなぁ・・。


幼い頃両親が離婚し、父と二人でコーンウォールで育った22歳のフローラが主人公。

父が再婚し、遠慮したフローラは1年ぶりにロンドンへ戻りますが、そこでなんと自分にそっくりな女性と出会います。
実は、それが双子の姉妹、ローズ。母親に引き取られたローズは、母の再婚相手が超大金持ちだったため自由奔放に暮らしています。

勢いで婚約してしまったローズですが、もうイヤになっていたのに、その婚約者の祖母が死にそうだから、最後に婚約者として田舎へ会いに行って欲しい、との依頼を受けていましたが、そこに現れたフローラにすべてを押しつけます。

で、スコットランドの田舎へ婚約者アントニーと赴くフローラですが、その土地、そこに住む人々を大好きになってしまい・・

と、ありがちなストーリー。で、ありがちだとここでアントニーと惹かれあいメデタシとなるところが、そうじゃないんだなあ。


フローラがどうしても惹かれてしまうヒューがまたかっこいい、というか、フローラの目線で読むからか、読んでるこっちまで
ヒューが大好きになってしまうのかな。
もう後半の展開に酔いしれてしまいました。

おとぎ話チックではありますが、大満足。

満足度200


プラムガール

2012-02-27 | 
「プラムガール」トレイシー・ポーター/著・岡本浜江/訳


アメリカのY.A小説。

母親を幼い頃亡くした少女が主人公。父親と姉がいる。

姉は母親を亡くした事実から父親が目をそむけていることを哀しみ、魔術の世界に傾倒し、学校をさぼって転々とたらいまわしになり、最後は寄宿学校へ。ところがこの学校があっていたらしく、どんどん本来の姿を取り戻していく、っていうか、いい部分が伸びていく?って感じかな。

主人公はバレエに夢中。レベルの低い学校から、ロシア人のマダムが経営する学校へ移る。少女と家族とバレエの関わりがストーリーの中心です。

マダムはとにかく、なんというか、芸術家にありがちな?身勝手て自己中心的ででもそれを自分で自覚しておらず、いろいろな少女達を脱落させていって、人間の心を持てなくなってしまったような子どもたちだけが残るシステムの中に身をおいている感じ。
同じビルで全く違う「楽しいダンス」を教えるメイエ・ノーチェとの出会いが主人公のディリアを救います。

姉は人の本質を見抜く力があって、マダムの胡散臭さを一目で言い当て、妹に助言するんだけど、すっかり洗脳されているディリアはそのことに気付かない。
でもいろいろあってだんだん「人間」としてまともな世界に帰っていくディリアの心の動きが、読んでいて泣けてきました。


ちょっと人の感情とか、読みとれても言葉にするのが難しいといった内容の本でしたが、中学生位の女の子には、読んでいろいろと感じ取れるものがあると思いました。


満足度80

日曜日、退屈な息子

2012-02-26 | 雑感
勉強しろという私の声は全く無視して

「退屈~退屈~ああ退屈~~~」とうるさい。


こっちも無視して、2階へ上がったところ、しばらくしてはしゃぐ声が・・。




オトウサンとサッカーし始めました。
よかったね。遊んでもらえて。


また雪だ・・

2012-02-25 | 雑感

朝8:30の新潟港。よく見えないですね


もう終わりにしてほしい寒波。やっとどこもアスファルトが見えてきたと思ったら、あっという間にまた積もってるし。


そして私は昨日、スマホデビューしましたその初撮りがこの写真。
なかなか理解するのが難しくてまだまだ使いこなせてません。
突然メールが送れなくなり、試すと通話もできず、「ネットワークに接続してません」とかいうのは何?

あとうちの無線ルータはwi-fi機能ないみたいだから、何かオプションも買わなきゃだわ。


先週借りた本をまだ1冊しか読んでないのに、読み切れないかも

切羽へ

2012-02-22 | 
井上荒野「切羽へ」


 ある島に暮らす夫婦。夫は画家、妻は養護教諭。
小さい小学校に、ある日、男性教諭が赴任してくる。

夫は妻はとても深く愛しあっているのだけど、何故かその男性教諭が気になってしまう妻。
島の人々との関わりを交えて、出会いから別れまでの1年を描いた小説です。

妻と教諭の間には、結局なにもなかった。ないんだけど、お互いものすごく惹かれ合っているのをお互いが知ってる、というか。
でも愛しているのは夫で。で、夫も気づいているんだよね、たぶん。

なんだろう・・
読後感もものすごくよかったし、夫婦の絆もよかったし、2人の間に何もなかったのが何よりよかったです。


夫婦の近くに住む、おばあちゃんの、ちょっと狂い始めた世界の中で感じる嗅覚がすごいな。
二人が惹かれ合っているのを一発で嗅ぎあてちゃう。


いろいろと考えさせられるお話でした。あ、切羽っていうのは、トンネルを掘っている時の一番奥、のことだそう。
「行き止まり」ってことですね。
2人の関係は行き止まり、ってことかな。ちょっと切ない。

満足度95