本日は夏の暑さを満喫しようと、
お陽さんがこれでもかと照り付け、
セミが鳴き叫ぶ中を
汗を拭き拭き電車で出勤した。
学生は夏休みがあるからいいけど、
会社員にそんな気前のいい夏休みはないし、
逆にあったらあったで
それは肩たたきだと自覚しなければならない。
従って、夏休みもろくになく
鎧のようにスーツを着て、
昔の奴隷が首に鎖をつけられているように
ネクタイを硬く締め、
出勤している姿は痛々しくもある。
その点、女性は涼しげでいいですね。
ミニのパンツになま足を放り出して
サンダル履き。
下着が透けるような薄い上着で、
さっそうと歩いている。
こちらにしても目の保養に・・・。
あかんあかん。
セクハラですね。
そして、そんな勤め人たちに混じって、
ちらほら目にするのが、
doironのように退職後の余生である
第二の人生を送っているんだろうなという、
中高年の姿だ。
春まではスーツとビジネスバッグで
びしっと決めていた人が、
Tシャツに半ズボンで
スポーツ新聞片手にぽりぽりと
毛の少なくなった頭をかいていたりする。
そういう当のdoironの通勤スタイルも、
ひざ下までの半ズボンに
スポーツシューズ、
上はポロシャツ、
背中にはリュックを背負い、
ウォークマンを聞きながら
たまにホームや網棚に忘れている
新聞を読んでいたりするから
どう見ても、中高年を迎えた
典型的な自由人のいでたちであろう。
う~ん「自由人」かあ、
なんて素敵な響きだろう。
あくせくすることなく、
誰に気兼ねするでもなく、
気ままに生きている。
これまでの仕事は、
やはり世間に対しては
どことなく引け目を持っていたように思う。
皆さんのおかげで僕は生きています。
みたいなね。
でも今は自分の力で生きてるんだから、
引け目も負い目も何もなく、
世間を堂々と肩で風を切って生きているもんね。
鎧で身を固めることもないし、
鎖で首を絞めることもなく、
清々して生きている。
多くの人がそういう生き方なんだろうが、
doironには新鮮な毎日なのだ。
最近、目力が薄れてきているのは
そういうこともあるんでしょうな。
さて、朝の通勤電車には女性専用車両
というのが設定されている。
ぼーっとしていると、
うっかりその車両に乗ってしまって、
車内の女性たちに
ギロッとにらまれてしまうはめに。
田舎の車両はすいているから
もういいんじゃないんかね。
それに、女性は女性で、
専用車両に乗らないと、
あたしゃ痴漢も相手にしない女なんだ
と思われないかと、
変に気をまわしたりはしないのかね。
へんな世の中じゃね。
そんなことをぶつぶつと考えているうちに、
やがて電車は降車駅に着いた。
電車を降りると、
乗ったときよりもさらに強烈な熱気が
ムワ~っと襲ってくる。
夏はいいなあ。
エネルギーを感じるもん。
さあ、今日もがんばろう!
と駅を出て、
灼熱の中に一歩を踏み出す自由人の
doironなのであった。