先日、奈良の葛城市で開催された
太鼓演奏会を聞きに行ったとき、
その場所を目指して静かな
山里を歩いているのは
とても気持ちよかった。
ああ奈良のこの辺りは静かだし、
その気になって村中を歩いたら
いろんな遺跡や遺物なんかも
あって面白そうな雰囲気を
受けたんだよね。
まあこの季節、遠くに行くのは
寒くていやだし
雪や冷たい風など気候も気になるので、
こうして奈良周辺を歩くのも
いいなあと考えていたんだ。
で、前回、太鼓の演奏会を
聞きに行ったのは田原本町でしたねえ。
そしたらその周辺を
歩くのはどうだろうと調べてみると、
意外に古社寺や遺跡も多かった。
例えば、doiron家近所の
公園のような弥生時代の遺跡
「唐子・鍵遺跡」もあります。
弥生のライバルですな。
それに聖徳太子が歩いたと
される太子道も残っているとのこと。
ああ、面白そうですねえ。
ではこの辺りを歩いてみるか
とコース設定をしてみると
近鉄田原本駅の北側2駅周辺をめぐる、
約12キロのコースができました。
いいじゃないですか。
ちょっと天気は薄曇りでしたが、
風もなさそうな2月末に
ではここへと行ってみようと
doironは電車でとことこ出発した
のでありました。
・・・今回はこの歩き旅のお話です。
橿原神宮までは、近鉄電車が
かつての職場である
松原市を通過してゆきます。
この市の様子を電車から見てみますと
最近は、道路も結構変化
しているようですねえ。
建物はあまりそうでもないのですが、
道路行政は頑張っているようですね。
昔はよく「松原で働いてるねん」
というと「ああ、あの道の狭い所ね」
といわれましたね。
まあそんな印象も
今の若い市長でどんどん変えて
いってるんでしょう。
経過駅である
橿原神宮までは急行で行きます。
特急も走っているんですが、
特急券510円が別途必要になります。
止まる駅は古市が多いだけで、
あまり変わらないので
ここは急行を待ちましょう。
そして到着した橿原神宮前駅。
ああここは大和三山の歩き旅に
出発したところですねえ。
そこから近鉄京都線に乗り換えて、
歩行の出発駅「結崎(ゆうざき)」
を目指します。
ここまで電車に乗って約1時間半、
意外に遠いですねえ。
さあ、では電車を降りて
ナビを入れて出発しましょう。
この辺りの自治体は「川西町」です。
駅前に散策用の地図が
ありましたのでチェックしておきましょう。
まずは、町役場方向へと向かい
古墳を目指していきましょう。
道路沿いにはこんな古い家があったり、
最近開発したばっかりのような
新しい住宅街が並んでいます。
20分くらい進んでいきますと、
この辺りが文化会館や
町役場が並んでいるあたりです。
立派な役場ですねえ。
人口は約8600人。
一般会計予算は約45億の町です。
これくらいの規模で
平成の大合併などもなく
町として残っているんですねえ。
結崎の駅からずっと続いてきた
1キロほどの直線道を左折すると、
そこに「糸井神社」が見えてきます。
ここは結崎大明神を
鎮守として存在していた神社で、
この地方の地名として残っているんです。
また式内社であり、
延喜式神名帳にも
記載されているそうで、
綾羽・呉羽の祭神であり、
織物の神様であると
推察されるそうです。
周りは結構田んぼだらけのところに
昔から人々の暮らしが
あったところなんですねえ。
この神社にある古い絵馬が
今も残っており、
伊勢おかげ踊りの絵馬と
雨乞いの太鼓踊り絵馬なんかが
とても貴重で県の文化財に
なっているそうです。
まあ、奈良県ですから
山ほどある文化財の
一つなんですねえ。
神社はさりげない境内なんですが、
ここにある百度石は巨大でしたねえ。
その糸井神社の前、
道を隔ててあるのが
「薬師堂」と名付けられています。
お堂の横に並ぶ6体の
石仏も年季の入ったものでしたね。
何気ない町なんですけど、
街角に古いものが普通に
残っているというのが
いかにも奈良県内という感じですねえ。
そこから道がちょっと
上に登っていきます。
そう、この横を流れる
寺川の堤防へと上がっていくのです。
続く