にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

冷夏ですが、夏風邪にはご注意を

2019-07-22 17:15:56 | 病気のはなし
今年は冷夏、毎日肌寒くてまったく夏らしくありませんが、そんな中でも夏風邪、全国的に流行が言われていた手足口病が出始めました。
典型的(教科書的)には、手のひら・足の裏に水疱、膝・お尻に丘疹、口の中に口内炎ができ、発熱を伴うことやウイルス性髄膜炎になることもある病気なのですが、ここ数年はヘルパンギーナのように高熱が続いたり、水痘と間違うような全身の発疹(水疱を含む)が出たり、爪などの変形をきたしたり、脳炎・脳症や心筋炎、まひなどを伴ったりするが全国的に多発しているようです。
ウイルス性疾患なので特別な治療はなく、水分(口内炎があるので、本人が嫌がらないものを選んで)をこまめに与え、ゆっくりと休むのという対症療法が基本です。(水分も摂れない状態になったり、合併症が出たりした場合は、入院も必要になることがあります)
ウイルスは、見た目の症状が落ち着いた後も、口からは1-2週間、便からは3-4週間にわたって排出されるので、症状のある間だけ登園・登校を中止しても感染拡大を防ぐことはできないため、発熱がなく、水分や固形物を普段と同じように摂れる状態になれば登園・登校は可能です。
とは言っても、無理をして病気が良くなることは絶対にありませんから、まずは自宅でゆっくりさせて様子を見てあげましょうね。