ピンポ~~~ン
その音は現実空間で鳴っているとは思えない響きでした。
急いで2階の窓を開けて下を見ると、誰もいません。
1階に降りて玄関の外に出てみても、誰もいません。
人の足音も聞こえませんでした。
でも、私は誰かが来ていると感じました。
「誰もいないよ。インターフォンの誤作動だよ」
と自分に言い聞かせるように妻に語りかけました。
そして、部屋に戻って三度床に就きました。
すると、またしても、
ピンポ~~~ン
とインターフォンが鳴りました。
急いで飛び起きて外に出てみましたが、
やはり誰もいませんでした。
(誰が来ているんだろう?)
と思った瞬間、
首のない鎧姿の武将が見えたのでした。