閉鎖当日のクリエイト新橋営業所の外観は今までと同じでしたが、一歩店内に入るとディスプレイは剥がされ、資料などが雑然と乗っていた棚には何もなく、荷造りする社員さんが忙しそうに走り回り、いつもとは違う様相でした。馴染みとなって気楽に話せる程になった私のお気に入りのお店の女性も笑顔で対応してくれたものの、ちょっと寂しそうな横顔が”閉鎖”を一番実感させます。
思い返せば10数年前頃から徐々に加速してきたデジタル化の荒波の中、店員の方とも顔馴染みとなったプロラボが次々と閉鎖となりプロラボ難民になっしまう図式に悩まされています。写真展も開催して大変にお世話となったプロラボ青山本店を皮切りに→クリエイト渋谷営業所→クリエイ大崎出張所→クリエイト横浜営業所と馴染みの店が出来ると、しばらくして閉鎖となるスパイラルに陥っています。
値段の上下はあっても何処でも同じ出来というものであれば苦労はしないのですが、自分が撮影した大切リバーサルフィルムだけに100パーセント信頼出来る現像所に託したいのは言うまでもありません。自称、プロラボ難民であった私はクリエイト新橋営業所のお店員の方と冗談やわがままが言えるほどになって難民から脱してここは信頼できるなと安心しだした矢先に、またお決まりのプロラボ閉鎖となってしまいました。
ただ今回は新橋営業所で顔馴染みとなった女性がクリエイト銀座営業所に転勤になるので意思の疎通には心配はないので、難民になることなさそうです。願わくばクリエイト銀座営業所が私にとっては少し不便なところではあってでも安住の拠り所となれば嬉しいと思っている次第です。
09,11,07 大白川-田子倉 9428D
↑Canon EOS-1v(RVP100) ↓Canon EOS50D
さて、最近はデジタルカメラを持つのが当たり前の様になり銀塩カメラ(雑誌「国鉄時代」の編集人であるS・Y氏いわく”銀塩カメラと言ったら負けやぁ!スタンダードカメラと呼ぶべきだ!”と煽られておりますが…)を持ち、撮影する者は日陰者あるいはへそまがり者扱される昨今ですが、私がなぜリバーサルに拘るかと一言で言えば発色の不満なのです。
今回はその例をご紹介しましょう。上の2枚の写真は同じ三脚にセットした画像です。上がリバーサルフイルム(RVP100)で撮影したもので、下がデジタルカメラの画像です。色の発色が一目瞭然だと思います。デジタル画像はリバーサルフィルムの画像の発色に対して色が浅く、深みのある色は特に描写が劣っています。専門家であればよりリバーサルに近づける為に色をいじる事もできるでしょうが、ここで専門的な技術とその理論を解いても無駄だし、私はその知識も持ち合わせていません。ただ色の違いだけは経験でなんとかわかります。この色の違いが、リバーサルフイルムに拘るひとつなのです(今回ご紹介するリバーサル画像=ポジ=アナログ画像は厳密に言えばスキャナーを介したデジタル画像となってしまいますが、そうしないとこのブログで画像をご紹介できません。したがって厳密には原画のポジ対手を加えいないデジタル画像の話としてご理解ください)。
逆に言えば、デジタル画像の将来的な保存性とこの発色がリバーサルフイルムを超える事が出切れば。私の拘りの砦のひとつが崩される事になります。それが、はたして近い将来なのか、それとも私がカメラを持っている間には叶えられない夢となるのか…
私の予想では、なんやかんや言いながら、生涯スタンダードカメラ派で一生を終わる気がします。
(デジタル画像の保存性と言う事については次回にしたいと思います。)
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DT200A@CF-Y7
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