友人の奥様が42歳で、今朝ご自宅で息を引き取られました。 医師である友人の症状コントロールの相談にのってきました。 これ以上無いというほど肝臓は腫瘍で腫れていましたが、オピオイド(麻薬)はほとんど必要ない程、少ない薬剤でとても穏やかに調整することが出来ていました。
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とても積極的に在宅訪問診療をなさっている医師から、在宅で看取られた方でオピオイドが必要だった方は約半分だと聞きました。 私もそういう印象を受けていました。 それに対して、病院やホスピスで過ごす方は、ほぼ全員オピオイドを必要とします。 その他、非ステロイド性抗炎症薬や鎮痛補助薬も大概必要になります。
在宅で過ごすということは、自分の領域で自己コントロール感を失わず生活し、過剰な点滴なども避けることもでき、心も落ち着き、疼痛も軽く最期まで行き着くのではないかと推測しています。
ものを計るには尺度が必要です。 よい緩和医療を測るには何で測ればよいのでしょうか。 オピオイド量が多ければよい緩和医療を提供しているというのは間違いです。 今日の朝日新聞を読まれたかたもいらっしゃるでしょう。 そこでは、やはり外国と日本とのオピオイド使用量を尺度にしていました。 そのデータは製薬企業によるものとも書かれています。 緩和医療を病院、緩和ケア病棟、在宅診療と幅広く学んだことがある臨床実践的医師であれば、オピオイド投与量がその尺度としてふさわしくないことはわかるはずです。 条件の異なる外国と比較することには意味が無く、日本国内間で条件をそろえて比較したとしてもオピオイド投与量が多いところが良い緩和医療を行っているというわけではないということです。
外科などは、手術数や術後合併症などで臨床指標とすることができます。 緩和ケアは何で測ればよいのでしょうか。 QOLを計る尺度開発に関わったことがありますが、本当に難しいものです。 人生に対する満足、終末期の満足といった人の心を測るというのは、簡単なことではないのです。
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先日、在宅医療での疼痛緩和を積極的になさっている先生とお話をする機会があり、以前私が担当していた患者さん処方で解せなかった点を伺っているうちに、そんな事を感じた次第です。
緩和ケアの尺度って、一晩考えましたが、難しいですね…。
むかしラジオで、『秘書の能力が評価されるのは何時かというと、その秘書が退職したときだ』なんていってました。
なるほど…、うまくいっているときは、その有り難味とかって、なかなか解って貰えないんですね…、かといって、故意にうまくいかない事なんてしたくないですものね。
第三者的な評価を受ける尺度は解りませんが、主観的には、患者さんのほぐれた笑顔とか、ご家族のほっとしたひとことで、十分、十二分なんですけどねぇ…。
最近の頼まれ講演は、“良質の疼痛緩和・・”のようなタイトルにし、オピオイドの量ではなく、コントロールの質の向上をテーマに、多剤併用を行うことで本来のオピオイドの良さを際立たせることに焦点をあわせた内容に切り替えることにしました。
以前、行政の方に、「評価をするとしたら、緩和ケア専門医にコンタクトした割合かしら・・」などと提案したことがあります。
この気持を どなたかにも知っていただきたく思いましたのが ブログを始めたきっかけです。この内容だけですと 一般の方には目に触れる機会が少ないと思いまして グルメ情報満載風になっておりますが カテゴリの「在宅ホスピス」をついでにどなたか気がついて読んでいただけたら幸いと思っております。
先生 頑張って下さいね。
お父様は、本当に幸せな方ですね。素晴らしいご家族に囲まれて、どんなに充実した最期の日々だったことでしょう。よい医師とのめぐり合いも何よりのことでした。
お立ち寄りくださり、心から感謝しています。