緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

NHK公開講座「早期からの緩和ケア」(3)

2008年02月12日 | 医療

「症状が満足に取れなかった・・
 でも、傍らのスタッフが、症状はどうですかと聞いてくれたことそのものを
 緩和ケアとしての関わりだったと気がつきました。」

この言葉には、2つの意味があると思いました。

一般論として、緩和ケアの役割の新たな認識と
実際にこの方に関わったスタッフの行ったことの意味(価値)を認識されたこと

スポットライトやTVカメラに囲まれ
何が何だかよくわからないまま
話した2時間。
この最後のフロアからの感想を聞いた時
パネラーが伝えたかったことが
伝わったと初めて手ごたえを感じることができました。

会が終わり、控え室に戻るとき
最後の感想を述べてくださった方は
冒頭でお話くださった胃がんの方に
関わりがある方であることを知りました。

治療後に引き続いた副作用に悩まれながら
自分は緩和ケアとは無縁と感じていたという方。
実は、知らないうちに緩和ケア的支援を受けていたと
この会を通して気がついたということだったと理解しました。



本当に感動しました。
この会に一パネラーとして参加させて頂くことができたことに
心から感謝いたします。

放送は、NHK教育テレビ2月24日(日)18時~19時です。


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