時に
咳に リン酸コデイン(20mg)3包 分3
疼痛に モルヒネ(60mg)2錠 分2
などといった処方を見ることがあります。
リン酸コデインは、肝臓で モルヒネに変わります。
上記の処方ですと
リン酸コデインは一日60mgですから、
モルヒネに換算すると 6mg~10mgになります。
疼痛に 120mg飲んでいるところに
6~10mgを追加していることになります。
モルヒネに一括してもよいですし、
6~10mgの追加は
あまり意味をなしていないかもしれません。
そもそも、モルヒネが咳にも効くわけですから
リン酸コデインとモルヒネの併用療法はすっきりしません。
では、併用してはいけないか・・というと
いけないわけではありませんが、
リン酸コデインの変換酵素の欠損や多型があり
必要量が混在によってわからなくなる可能性もあります。
それなら、シンプルにモルヒネに統一して
適正量の調整をしたほうが理にかなっていると思っています。
の併用…。ところでパッチとコデイン、となると
あながち無駄とも言い切れないかもしれませんが。
話題がそれますが、パッチ+ソセゴン錠という処方を
見掛けました。かなり微妙な感じですが、先生はどう
思われますか?
確かにリンコデとモルヒネの併用をよくみかけます。
最近多いのはオキシコンチンとの併用ですが
この場合でもオキシコンチン一筋で、と考えてよいのでしょうか?
勉強不足で大変恥ずかしいのですが、アドバイスよろしくお願いします。
余談ですが、とうとうモルヒネの30日投与が可能になるのに対し、リンコデは14日の制限・・・。
先生はどのように感じられましたか?
パッチ+ソセゴン錠は、私の中ではあり得ない処方です。ペンタゾシンの部分的拮抗作用がフェンタとどのように作用するかということと、ペンタゾシンの中に含まれているナロキソン(肝臓で代謝されますがあまり気持ちよくありません)、教育上がん性疼痛にペンタゾシンは使用しないということを徹底したいことから絶対併用しませんですよ。
ゆきんこさん
こんにちは!これからもよろしくお願いします。
CYP2D6が変換酵素です。アジア人の1%はこの酵素欠損がいるという報告もあります。だから、効かない人もいるんですよ~
Piroさん
同一薬剤で徐放剤と速放剤を組み合わせることで、オピオイドの総量が計算できます。また、ローテーションをかけようと思ったとき、中途半端な併用療法を行っているとローテーションの切れ味が出てきません。ですから、少なくとも、モヒ(リンコデ)とオキシは単一オピオイドで統一すべきかと思います。私の中では、リンコデ+オキシはあり得ないセットです~
リンコデは14日でしたか・・私はリンコデは使用しないので、全然気にしていませんでした。教えていただき有難うございました。
優れたオピオイドが多数揃う現在、自らこれを処方
する機会は皆無ですが、特に内服の場合、使用する
のはおかしい、と言い切れるだけの根拠も、私には
ありません。内服に関しては精神症状・依存も
かなり稀だと思いますし、半減期も決して短いとも
言えないと思います(天井効果はありますが)。
パッチとの併用もかなり微妙ですが、μに拮抗しない
限りにおいては、フェンタネストが持たないκの
作用の上積みがあるかもしれません。
ペンタゾシンを使いましょう、という意味での
書き込みではないですよ。ただ、こういう意見が
あった場合、私には否定出来ないので、先生なら
どうお答えになるか教えて頂きたいのです。
経口でも精神症状は起こします。
フェンタとの兼ね合いもすべてがわかっているわけではありません。
天井値に至ったペンタゾシンを他に切り替えることを依頼されたことが何度も前任地であり、大変でした。経口であっても、説明は一貫して同じです。
は非常に少ないです。眩暈、ふらつきは1%を越え
ますが、モルヒネより少ないくらいです。
この件は正直まだしっくりしませんが、先生が
いつも向き合って回答して下さる事に本当に感謝
しています。他に頼るところがなくて質問ばかり
させて頂いている事をお許し下さい。