緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

ヤル気中枢の側坐核(1)

2012年01月23日 | 医療

ヤル気をつかさどる中枢は
大脳の側坐核という小さな核です。

この神経細胞は中々発火してくれない
という性質・・つまり、
ヤル気中枢なのに
中々、ヤル気を起こしてくれない
という特徴があります。

それは、そうですよね。
簡単に人のヤル気がでてしまうと
猪突猛進に突進してはシマッタ・・
なんていうことを起こしてしまいますから
これは、ヒトを守るためにも
無意識に制御しているのかもしれません。

この側坐核・・
実は、麻薬の耐性形成に関わるところでもあります。

モルヒネが中脳でμ受容体に結合すると、
投射先の側坐核のドパミンが著明に遊離され
強化効果や報酬効果が発現する引き金がおきるようです。
これが、耐性や依存につながります。

ところが、疼痛があると
この側坐核のドパミンが遊離しなく(し辛く)なるのです・・
それは・・どういうことかというと・・
(つづきます)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« NHK ここが聞きたい名医にQ | トップ | 医療用麻薬は中毒にならない... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事