緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

今週の嬉しかった言葉

2013年04月07日 | 教育

(写真は、私が頼りにしている参考図書)

ある病棟にコンサルテーションにあたるため出向いていました。
その病棟の一角から
私のオフィスが見えるものですから、
どんな風に見えるかなあと思いつつ、
窓から眺めて、
ナースステーションに戻ろうとしました。

その時・・

「先生、私学会のシンポジウムで先生の話聞きました。
 感激しました。とても、よかったです。」

声をかけてくれたのは、
3月から臨床実習が始まったばかりの5年生。

ああ・・松山の在宅医学会のシンポジウムのことか・・

?!驚きました。

5年生の学生さんが、
地元開催の学会ならまだわかるのですが、
臨床実習の合間の土日に
遠い、松山まで足を運び
シンポジウムを聞いていてくれたのか・・

高齢者の終末期の意思決定のあり方を議論したシンポジウムでした。

5年生といえば、
治す治療に医療の真髄を見たような感覚になりやすいころです。
あの議論が感激したと感じられるその感性にも
シンポジウムに行ってみようと思ったことにも
新鮮な驚きともに、本当に素晴らしいなあと感じました。

「ありがとう。私も、5年生の学生さんが
 学会に参加してくれていたことに本当に
 感激したわ。
 BSLで緩和ケアチームに半日だけ
 ローテートしてくださるときに、
 是非、また、お話聞かせてね。」

足早に次のことに立ち去らなくてはいけないのが残念でしたが、
楽しみがまた一つ増えました。






今、腫瘍内科から一人ローテートしてくれています。

先週の土曜日、
新しい大学院生の先生を迎えて、
食事会をしている席で・・・

緩和ケアチームといっても、
介入しても何も変わらない、
入ったことで余計複雑になってしまった
ということは、全国の状況を聞くと
よく耳にすることだという話が出たときに、

腫瘍内科の先生から、
「いや~、うちでは(緩和ケアチームに)入ってもらうと違いますよ。
 見えていなかったことが見えてきて、
 変わるんですよ~」

存在意義を肯定してくださった、
もう一つ、嬉しい言葉でした。





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