約束を守らない社会の到来を憂う

日本政府は韓国に対しプサン領事館前の従軍慰安婦を象徴する少女像の設置に関し4項目の対抗措置を通告した。
一昨年暮れ日韓両国外相は従軍慰安婦問題について（韓国側が）ソウル大使館前の少女像撤去に努力する旨の合意を行ったのだがソウルの少女像が撤去されないどころかさらにプサンで新たに追加設置されるとはあまりにもひどい。
いくら大統領がレイムダック状態で非常事態とはいえ明確な外相間合意がかくもあっさり反故にされるとは・・・、あきれて口もきけない。
日露間首脳会議ではロシア大統領が北方領土返還に関し「領土問題は存在しない」と言い放っていた。
中国は国際司法機関の裁定を紙くず扱いである。
米国では次期大統領が「ＴＰＰへの参加はあり得ない」と公言しているが現政権の取り組みなど全く意に介さない体である。
こちらの方はまだ調印前だから約束を反故にしたとまでは言えないかもしれないがそれにしても現政権の方針がいともあっさり撤回されてしまうことには疑念を禁じえない。
いつの間にか世界は約束を守らない社会になりつつあるようだ。
「約束を守る」ことは人間としての最低限の信義だと思うのだがこれほど軽視されるとは本当に残念である。