アジアの政治・経済について討議する国際交流会議「アジアの未来」で首相がオンラインでスピーチを行っていた。
その中で新型コロナウィルスの感染拡大について「途上国を含め、安全で効果的なワクチンの公平な確保に取り組む」と述べたとされるが果たしてどの程度現実感を持って参加国聴講者に受け取られたのだろうか。
首相は先般訪米時にPfizerCEOに掛け合って数千万人のワクチンを確保したとアピールしていたが前述の発言と整合性があるのか、いささか気になる。
もしも日本がワクチンの供給国であれば話は違ってくるが現況は残念ながら供給を受ける国であってしかも全国各地から矢のような督促を受けているのが現状なのだ。
経済回復の切り札と掲げるデジタル化推進についても日本がお手本になる、あるいはそのように進んでいると言い難い。
日本は従来からアジア唯一のG7メンバーとして域内のリーダー的存在であったが昨今ではすっかり輝きを失ってしまったようだ。
首相が国際会議でどれだけ声高に大言壮語を発しても参加国は見透かしているように思う。
悔しいことだが1つ1つ実績を積み上げていく以外にかってのプレゼンスを取り戻す道はない。