演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/10/04 浅草演芸ホール・夜の部

2007-10-04 | 芸協定席見ブんログ
神田蘭…『寛政力士伝 越の海勇蔵 出世相撲(前)』

柳家小蝠…『道灌』

新山真理…「巨人軍納会」

桂右團治…『熊の皮』

桂富丸…『老稚園』

松乃家扇鶴…「俗曲」

神田紫…『柳沢昇進録 お歌合せ』

春雨や雷蔵…『六尺棒』

新山ひでや・やすこ…「漫才」

三笑亭夢丸…『権助魚』

《お仲入り》

桂米福…『粗忽の釘』
(昔昔亭桃太郎休演・桂伸治順序変更)

北見マキ…「奇術」

古今亭寿輔…『生徒の作文』

三笑亭茶楽…『紙入れ』

都家歌六…「ホーム・スィートホーム~マドロスの恋~マリネラ~月光値千金」
(東京ボーイズ休演)

桂伸治…『幇間腹』
(桂米福順序変更)

ボンボンブラザース…「太神楽曲芸」

桂平治…『親子酒』


昨日は神宮球場で阪神の今季公式戦最終試合を、同僚で阪神ファンのAさん(女性!)と観戦。Aさんは私以上に筋金入りの阪神ファンです
そんなAさんも、今季限りで引退の古田選手が代打で登場した時は「ヒット打たないかなぁ…
その言葉に私は言葉が出ずに「うん、うん」とただ相槌を打つだけ。
三塁側とレフトスタンドを埋め尽くした阪神ファンまでもが“古田コール”のスタンドを見て、何か言葉を発したら涙が出そうなくらい感動していました
古田選手がバッターボックスに立つ姿もこれが見納め。
阪神ファンとして、近鉄ファンとして、何度古田選手に苦しめられたことでしょうか?
そんな場面が脳裏をよぎり、古田選手が今季神宮球場初安打を放った時はスタンド全体が“スタンディング オベーション”
古田選手、お疲れ様でした!プロ野球選手会長として近鉄の合併問題の時の苦悩を、私は一生忘れません

さて10月上席前半の浅草に行けるのは今日だけ。
真理さんは5時上がりだし、サラ口の小蝠さんに間に合うように仕事を終えてダッシュで駆け付けました

上席ということで場内は4割程度の入りとちょっと寂しい感じもしますが、2列目には陽気な中年サラリーマン軍団が陣取り、客席のムードはいい感じです。

開口一番は蘭さん。今、何かと話題の相撲ネタで「越の海勇蔵」。
先日の「若葉会」では姉弟子の紅葉さんが読みましたが、蘭さんの魅力が存分に発揮された楽しい一席でした。

蘭さんが自ら釈台を下げたので「あれっ?」と思いましたが、昇々さんが再び釈台を持ってきて小蝠さん登場。まだ膝は完治していないのか、今日も膝隠しを使っての高座。
「道灌」は八っつぁんの混ぜっ返しが過ぎると白けてしまう傾向があるのですが、今日は程よい具合で面白おかしく聴かせていただきました。

真理さんはベージュをベースにしたドレスに茶色のベロアのベルトを結んだ、今の季節に良く合った衣装
「寄席以外の仕事」を切り出すと客席から「刑務所!」という声が上がりましたが、今日は巨人軍納会のネタ。
中年男性の多い客席では昭和60年前後の低迷時代を知る人が多く、場内は大いに盛り上がりました!

右團治師匠で4人中3人が女性という・・・小蝠さんがウラヤマシイ???
右團治師匠の「熊の皮」は淡々としながらも楽しい高座でした。

富丸師匠はいつものマクラにいつものネタ。

扇鶴さんの登場に2列目の男性客連中が異様な盛り上がり
それに釣られて場内もいつも以上に沸いていました。

紫先生の登場時にも客席は盛り上がりました。
先月末に山吹先生で聴いた読み物ですが、これがベテランの味なんでしょうか?
やはり2度目だと内容も良く理解できました。

雷蔵師匠の「六尺棒」は大旦那と若旦那のやり取りが最高です。

やすこさんの「家でお湯を沸かし、お風呂を沸かし、ココで客席を沸かす・・・」という言葉に、ダンナさんがポツリと『いよっ、わかしやすこ』
ツボに嵌りました

仲入りの夢丸師匠は楽しい「権助魚」で、客席の熱も帯びてきました。

食いつきは代演の米福師匠で、マクラから快調に飛ばしていました。

マキ先生にの指使いに感心した後は寿輔師匠。
確か1日付のスポーツニッポンで花井伸夫氏が『他の芸も輝きを増す“付加価値”を持った芸人』と評していました。
今日も若い女性や常連客を存分にいじって、わずか4分の本題でしたが、十分に存在感を見せ付けました。

茶楽師匠はいつもながらの安定感ある噺。

歌六師匠のノコギリもしみじみ聴いてしまいました。

桃太郎師匠がお休みでヒザ前に登場の伸治師匠。
十八番とも言えるクスグリ満載の一八。
若旦那に呼ばれてお座敷に入る前と入る時の変わりようは絶品です!

ボンボン先生の曲芸は何で何度見ても飽きないのでしょうか?
今日は短めの鼻テープでした。

トリの平治師匠はS武デパートとS武鉄道批判から昔の師匠連中の話。
特に文治・圓右・夢楽師の思い出話は抱腹絶倒。
さらに『親子酒』は文治師の十八番だっただけに思い入れも強いようで、酒を呑む仕草以上に塩辛を食べる様子が場内の共感を呼んでいました。

客数は少なかったものの、出演の方々の熱演で熱いくらいの客席でした