演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/10/07 第1回 津之守講談会

2007-10-07 | 講談協会
神田山緑…『平松金次郎 臆病の一本槍』

田辺一凜…『曽呂利新左衛門 お耳ペロペロ』

宝井琴調…『徂徠豆腐』

《お仲入り》

一龍齋貞山…『大塩平八郎 瓢箪屋裁き』


今日は浅草でもなく、広小路亭でもなく、四谷にある「新宿歴史博物館」で行われる講談協会主催の会。

一凜さんと大学の大先輩である貞山先生が出演されるのですから、駆け付けないわけにはいきません。
“津之守”(つのかみ)とは新宿通りの四谷二丁目付近から靖国通りの防衛省前までを結ぶ「津之守坂」のことで、坂の西側に松平摂津守(まつだいらせっつのかみ)のお屋敷があったことから、その名を残したそうです。
実は私、今から10年程前に荒木町に住んでいて、会場の新宿歴史博物館は歩いて2~3分の距離。住んでいた期間は短かったのですが、飲み屋のネエちゃん(戸籍上は♂だったりして…)に惚れたり、職質されたりと色々想い出の多い町。
懐かしさを覚えながら曙橋から歩いて会場に向かいました。

開口一番は初見の前座で山緑さん。
徳川家康の旗本で、臆病が玉に瑕の平松金次郎が家康の庇護のもと、小牧・長久手の合戦で一世一代の大仕事をやってのけ、それから臆病が治ったという内容。
読み方にちょっと硬さがあり、口調も平坦だったり講談調だったりで、ちょっと眠くなってしまいました

今日の一凜さんは落ち着いたブルーの着物
何をかけてくるかと期待したら、初めて一凜さんを拝見した7月25日の『八王子若手演芸会』で聴いた「お耳ペロペロ」
この読み物を聴いて一凜さんのファンになったのですから、いわば
初恋の人に出会った心持ち!?』???←意味わかんねーよ!
「もう一度聴きたいなぁ…」と常々思っていただけに、本当に楽しくて客席の反応も上々でした

琴調先生は前座時代の思い出話から。
高座で講談を読んでいると怖い先輩から
『前座は楽屋仕事をしていればいいんだ!』
と言われ、高座中に楽屋で電話が鳴ったので高座から楽屋に行くと怖い先輩が
『高座に穴を開けるとは何事だ!』
客席に老人と老夫婦の2組3名しかいない中、老人が倒れ老夫婦が助けて救急車で病院に運ばれるのを高座から見ていたら、怖い先輩が
『お客さんを助けろ!』
見事な三段落ちのマクラでした

「徂徠豆腐」は神田蘭さんで何度も聴きましたが、粗筋がわかっているだけに琴調先生の話術にどんどん引き込まれて行きました

お仲入り後は貞山先生。本当は貞山先輩と書きたいところですが・・・
こちらも神田ひまわりさんで2回ほど聴いていますが、やはり女流には女流の良さがあり、ベテランにはベテランの味があるという、それを対比しながらじっくりと聴かせていただきました

今回思ったことは、講談は初めて聴くよりも何回か聴いた物の方が内容を復習しながら楽しめるということです。
そして落語にも言えることですが、同じ噺・読み物でも演者によってイメージは違ってくるわけです。
だから、寄席通いはやめられない!
という結論に達しました
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする