演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/10/13 深夜寄席(芸協)

2007-10-13 | 深夜寄席見ブんログ
神田ひまわり…『徳川百本多 小牧山合戦余聞 魚屋本多』

雷門花助…『悋気の火の玉』

春風亭笑松…『宿屋の仇討』

三笑亭可女次…『ラーメンブギ』


ひまわりさん出演の深夜寄席。
開演前に本を読んでいると、隣の席の女性から、
『よく深夜寄席にいらしてますよね?』
『ブログ書かれてますか?』
『もしかしてひでさんですか?』
もしかしなくても“ひでさん”ですけど…
まさか、こんな所で声を掛けられるとは思いもよりませんでした

このご夫婦もよく深夜寄席にいらしていて、たまたま隣にいた私に声を掛けたようですが・・・
“挙動不審者”は判ってしまうもんなんですなぁ・・・

開口一番はひまわりさん。
先日の広小路亭でジックリ聴いた「魚屋本多」でしたが、静かだった広小路亭と違い深夜寄席は客席のノリも良く、3度目となる読み物を楽しく聴かせていただきました

続いて連日の花助さん。
「飲む打つ買う」「幼稚園寄席」のマクラで場内の空気を一気に引き込みます。
旦那の浮気が元で本妻とお妾さんが共に亡くなってしまい、吉原田圃で二人の霊が火の玉となって飛び交うという、男にとって嬉しいのか怖いのかわからない噺。
花助さんの落ち着いた口調が、複雑な男女関係をより浮かび上がらせていました

近鉄ファンの女流芸人代表が田辺一凜さんなら、男性芸人代表は春風亭笑松さん。
ただこの人、今までの寄席での高座内容には今一つ、いや三つくらい不満を持っていたのですが、今夜の「宿屋の仇討」には驚きました!
侍、三人組、伊八のやり取りも面白かったのですが、なかでも秀逸だったのが、侍が手を叩いて伊八を呼ぶ場面。女中が、
『伊八っつぁん、奥の8番さんがお呼びだよ!』
この軽い言い方がなかったら、この噺はここまで面白くなかっただろうと思います。
25分を超える熱演で、笑松さんを見直し底力を発見した一席でした

トリは可女次さん。先輩3人を差し置いてのトリだけに相当な重圧を感じているのではと危惧しましたが・・・。
こちらは新作の「ラーメンブギ」という、どこかの街で必ずあるだろうと思われるラーメン屋を舞台にした内容。
構成も口調も楽しく、今まで古典がほとんどだった可女次さんの新たな一面を垣間見た思いで、私の心配も杞憂に終わりました

ハネた後は隣のご夫婦にご挨拶をして帰途に。
驚きと楽しさを満喫した夜でした

コメント (2)
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