演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/10/28 《芸協らくごまつり》

2007-10-28 | 芸協見ブんログ
※10月30日:加筆しました

いよいよこの日がやって来ました!
落語芸術協会初のファン感謝イベント。
2~3日前から天気予報を注意深く見ていたのですが、日曜の予報は
・・・
しかも土曜は台風で大荒れの天気

もう神様・仏様・天神様、浅草の帰りには観音様にもお願いして
頼めるものは店屋物以外、全て頼みましたよ
もちろん芸協の芸人さんやファンの方たちも、同じ気持ちだったに違いありません
その甲斐あってか、日曜の朝は、間(ま)も髪の毛も抜けるような青空
祈りが通じました!
神様・仏様・天神様・観音様、ありがとうございまっす

都営大江戸線の『都庁前』駅の改札から、駅出入口、交差点、曲がり角とあらゆる所に案内の方が立っていました。
9時20分ごろに花伝舎に着いた時、すでに50人位の列
列整理の方以外にも、三遊亭遊雀師匠、桂米多朗師匠、春風亭昇乃進師匠が列の見回りにあたってました。
10時Just!「芸協らくごまつり」のスタートです

【芸人屋台】
門を入ると千葉県長柄町特産のお米や野菜の販売、宮田章司先生の「七色唐辛子」、山遊亭金太郎師匠の「漬物屋」、橘ノ圓師匠の「芋煮会」などから、元気な売り声が響いてきました。
いきなり橘ノ美香さんから芋煮を勧められ、まずは今日の一食目
芋煮と胡瓜の一本漬、これが旨かった。
芋煮は橘ノ昇美依さんが下ごしらえした里芋がゴロゴロ入っているし、一本漬も箸に刺さった胡瓜の浅漬が丁度よい塩加減で・・・
芋煮を食べていると、暑さと熱さで汗がジワジワと出てきました

「可龍のそば」と「笑遊のうどん屋」が隣同士。蕎麦好きの私は迷うことなく「可龍のそば」を注文しました。
信州信濃の新そばよりも わたしゃ可龍のそばがいい
「おっ、ちゃんと割り箸つかってるねぃ!」
「器も使い捨てだし!」
「あれっ?竹輪が3枚も入ってるよ!しかも厚く切ったねぇ!」
「おや?麩じゃなくてホンモンだよ!な・ま・ち・く・わ!」
「あーっ、旨かった!もう一杯と言いてぇ所だが、そこで旨い芋煮を食ったんだ!一杯だけでカンベンしてくんな!」
と、心の中でつぶやきながら、美味しくいただきました

「伸治の輪投げdeブロマイド」…100円で輪が2本。外れても桂伸治師匠が撮った芸人さんの生写真がいただけます。
常連で顔馴染みのSさんがお手伝いする中、私は4回やって8本ともハズレ
最初の1回は封筒を選ぶ方式で、私が選んだ封筒に入っていたのは・・・
春風亭小柳枝師匠の、超ドアップ写真!!!
こんな写真、やはり芸人さんじゃないと撮れませんな!
あとの3回は好きな写真を選べる方式に変わり、私が一心不乱に食い入るように穴が開くほど写真を物色していると、伸治師匠が
『アレッ!?真理ちゃんの写真なかったっけ?』
イヤ、別にそんな・・・お気遣いいただかなくても・・・
結局、「橘ノ美香さんの笑顔(日本橋亭楽屋)」「神田きらりさんのジャージ姿(池袋演芸場楽屋)」「桂伸治・文月師弟の2ショット(某楽屋)」の3枚を頂戴しました

「鯉昇一門の甘酒屋」…私が伺った時は春風亭鯉枝さんと瀧川鯉太さんが店番。
鯉太さんは「どうやっても甘くならないんだよなぁ…」とボヤキながら甘酒を作っていましたが、甘すぎてノドが痛くなるよりはこの位が丁度良い甘さでした

「宮田章司の七色唐辛子」…章司先生が赤い頭巾をかぶって唐辛子を調合。私は辛党なので「大辛」を注文しましたが、スーパーで売っている瓶入りとは比べ物にならないような香りでした。
章司先生から「いつもおんなじネタしかやんないのに、ありがとうございます」と言われ、思わず恐縮してしまいました

この他にも「楽輔の静岡おでん」「米多朗のチョコバナナ」などがありましたが、腹と時間の関係でいただくことができませんでした・・・無念


【校舎内企画】
私が拝見したのは、『圓馬ムービーカンパニー(EMC)』、『落語○×クイズ』、『講談体験教室』の3つ。

「EMC」…三遊亭圓馬師匠のおかみさんで、お囃子の稲葉千秋お姉さんのブログによると
『<E>圓馬の言いなり <M>美彩子(昇美依さんの本名)と <C>千秋』
だそうで・・・
楽屋や納会風景をビデオに撮ったというこの催し。昇美依さんが教壇に立つと兄弟子の圓馬師匠は『(床が抜けるから)あまり動くな!』
昇美依さんも負けずに『大丈夫ですよ!』と体を揺すります
(ちょっと教壇が“ミシッ”と・・・気のせいかな?)
そして千秋お姉さんはというと……
ナント、先日物議を醸した、あの“沢尻エリカ”の衣装で登場。
腕を組み、圓馬師匠の「千秋さん、この映画の感想は?」の問いかけにも
『別にありません』
昇美依さんが圓馬師匠に「家を出る時からこの格好ですか?」と聞くと、圓馬師匠は
『家を出たのは別々だったから…。寝室も別々だし…
この時の“沢尻チアキ”の目の怖いこと、恐いこと
映画の内容は、ちょっと古い・・・(と言っても2~3年前ですが)、「はなし塚奉納」と「忘年会」、「新前座紹介(昔昔亭A太郎さんと春雨や雷太さん)」などを替え歌とともに撮影したもの。
マニアックなファンが集まった会場だけに、最初から最後まで笑いの絶えない上映会でした。


「落語○×クイズ」…三遊亭圓丸師匠、三遊亭遊之介師匠、三遊亭遊史郎師匠の進行によるマニアックなクイズ。
商品は卓球メーカーから提供されたスポーツウェアや三遊亭小遊三師匠の手拭い、“便所でお尻を拭く会長”のトイレットペーパー、小遊三一門で拾って来た“生銀杏”…などなど。
「ウルトラクイズ」方式での勝ち抜け戦。問題は全部で6問。
①大岡越前守は「北町奉行」である
②花火の「たまや」は大火事を出して江戸から追放された
③都家歌六師匠が高座で使っている“のこぎり”で、木が切れる
④「時そば」の値段とジャイアント馬場のキックは共に『16文』である
⑤瀧川鯉昇一門の瀧川●斗は暴●族の総長だった…●の意味ねーじゃん
⑥瀧川鯉昇一門の春風亭鯉枝の本名は『わたりてつや』である
おかげさまで全問正解10名ほどが全問正解でそれぞれおもいおもいの賞品をGET
私は小遊三師匠の手拭いを頂戴致しました
それにしても“生銀杏”のクサイことクサイこと。
「小遊三一門は“日刊ゲンダイ 止まり木ブルースのサブと赤シャツ”か!」
判る方だけ笑って下さい
ちなみに正解は①× ②○ ③× ④○ ⑤○ ⑥○でした。


「講談体験教室」…神田陽子・紫・紅先生(陽子先生は『講談界のキャンディーズ』、紅先生は『講談界のかしまし娘』と紹介)による体験教室。
参加者はきらりさんお手製の『特製張り扇』をいただけるとあって、受付開始30分前から長蛇の列!
定員が30名だったため、受付開始の20分以上も前に締切という異例で異常な人気ぶり。
会場の教室は見学者も含めて立錐の余地もない状況。
そんな中、陽子先生・紫先生・紅先生が並ぶという、超豪華な光景です!
各先生15分の持ち時間で『赤穂義士 吉良邸討入りのあらまし』が始まりました。
講釈の基本はメリ・ハリ・ツッコミ・謡い調子だそうで、強く読む所、緩やかに読む所、張り扇を入れる所などを判りやすく解説して下さいました。
それぞれの先生に癖や特徴があるようで、紅先生の解説が始まると
紫『読む前に張り扇を入れるでしょ』
紅『私は入れないわよ』
紫『あら、そうなの!!』
紅『うん、私は入れない!』
陽『まぁ、まぁ、まぁ、まぁ・・・』
オバちゃん達の世間話か!

これはホントに良い体験でした。きらりさん手作りの張り扇もいただけたことだし、今年の忘年会では一丁やってみますか!

【ステージ企画】
グランドのステージでは「浅草ジンタ」、「アロハマンダラーズ」、「にゅうおいらんず」、「うめ吉バンド」、「新会員紹介」などが行われ、桂歌春師匠の司会には田代沙織さんもアシスタントとしてお手伝い。ここでも素敵な“親子競演”です
新山真理さんはマンダラーズの衣装でバンド&司会に大忙し。
「新会員紹介」では同じく司会の桂小南治師匠との楽しい掛け合いも見られました。
このお2人、先日の広小路亭でもそうでしたが、本当に最高・最強のコンビだと思いますよ
マンダラーズの時に真理さんから、芸協ファンには“サプライズなお知らせ”がありましたが、この発表はもう少しお待ち下さい

午後4時からは大団円を迎えるべく『やっしゃ(祭囃子)』
鏡味健二郎先生『大太鼓』、桂右團次師匠・橘ノ昇美依さん『小太鼓』、鏡味正二郎さん『横笛』、三笑亭可龍さん『鉦』の5名。
陽気なお囃子と共に、終演時間が迫って来ました
司会の東京太先生の終演の挨拶があり、『やっしゃ』の皆さんもクライマックスを迎えようとしています。
と、4年ぶりに太鼓を叩くという昇美依さんの太鼓が崩れました
昇美依さんは太鼓を定位置に戻そうと平静を装いますが、ちょっと焦っていました



【サインねだり】
“芸協らくごまつり特製サイン帳”も売っていましたが、私は持参した白無地のノートにお願いしました。
サインをお願いしたのは順に、
①桂歌春師匠&田代沙織さん
②桂伸治師匠
③やなぎ南玉先生
④橘ノ美香さん
⑤東城しん先生(Wモアモア)
⑥三笑亭夢吉さん
⑦神田ひまわりさん
⑧桂文月師匠
⑨三笑亭可龍さん
⑩春風亭小柳枝師匠
⑪橘ノ昇美依さん
⑫新山真理さん
⑬神田陽子先生
⑭神田紫先生
⑮神田きらりさん
⑯神田松鯉先生
⑰柳家小蝠さん
⑱桂小南治師匠
⑲松乃家扇鶴先生
の20名!
もうお判りかと思いますが、私の“お気に入り”の方ばかりです
もちろんどの芸人さんもお願いすれば気軽にサインをして下さっていましたが、誰も彼もではなく、あくまでも私が好きな芸人さんに限定しました。
この20名以外にも“お気に入り”の芸人さんは数多くいますが、時間と勇気の都合でここまでが精一杯でした。
“マイ筆ペン”持参の師匠、イラスト入り、言葉入り、千社札を貼って下さる方、と多種多様。
普段サインをねだることはしませんが、今日ばかりは“芸協マニアのミーハー”に徹しました
印象に残ったのはモアモアのしん先生。お話ししたのは初めてですが、
『2~3日前にノドやられて声が出なくなっちゃってさぁ』
『(圓馬師匠主任の3日間ともお休みでした)ごめんね~。昼には出てたけどね~』
と、とにかく喋る、喋る
普段の高座の鬱憤晴らし(?)か、私が1割、しん先生が9割喋ってました

浅草昼席を終えて駆け付けた文月師匠は、サインをお願いすると『そのつもりで来ましたから』と黄色の筆ペンを取り出して筆を進めて下さいました。
ファンを思うこの心意気が嬉しいですよね

ひまわりさんと夢吉さんはHPでおなじみのイラスト入り、可龍さんは『'08 ライオンズ優勝!』、真理さんは“人生訓”(?)、扇鶴先生は高座でよく唄う“都々逸”入り、小蝠さんは大きく“五代”、松鯉先生は色紙に書いていただきたいほどの達筆、きらりさんの当ブログへのメッセージ入り、の個性的なサインを頂戴しました。

嬉しかったのは宮田陽さん、ナイツの塙宣之さんから『いつもありがとうございます』というお言葉をいただいたこと
ツッコミ役の相方さんより、ボケ役のお2人に覚えられていたことが意外だっただけに夢見心地でした

天候にも恵まれ、予想を遥かに上回る入場者数。それだけに出るゴミの量もハンパではありません。
そんな中、開演からお開きまで帽子を被って黙々と清掃作業をされていたのが三遊亭右京師匠。
最初は“掃除のおじさん”かと思いましたが、よくよく見たら右京師匠で、箒とちり取りを手にグランドや校舎内の片付けを手際良く進めていました。
暑い中、ホントに目立たない作業でしたが、右京師匠の動きに頭が下がる思いを感じられずにはいられませんでした
また囲碁サロンで扇鶴先生にサインをお願いした時も、先生はゴミ袋を持ってお掃除中。「掃除当番だから…」と後片付けをされていました。

芸人さんもファンも楽しんだ芸協初のイベント。
来年以降も開催するために気になる点がいくつかありましたが、それはまた改めて書きます。

楽しませていただいた芸協の芸人さん、お囃子さん、スタッフの方々、協賛会社の皆さん、ボランティアの方々、本当にありがとうございました

やっと神田ひまわりさんに『リンク(ブックマーク)』のお願いをすることができ、快諾をいただきました
講談師 神田ひまわりのサイト