後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔352〕塚越敏雄さんの最新「腰越九条ニュース」と鎌田慧さんのコラムです。

2021年03月20日 | メール・便り・ミニコミ
 腰越にお住まいの塚越敏雄さんから最新の「腰越九条ニュース」が届きました。彼らの活動にいつも励まされています。

●こんにちは。
昨日は、「19日行動」でしたね。鎌倉駅前では14人が参加しました。
「腰越九条ニュース」176号できましたので、お送りします。
                       塚越敏雄





 ◆「東北の鬼」
  原発事故の責任と真実を明らかにして
  その教訓をしっかりと伝承する

                  鎌田 慧(ルポライター)

 「私たちはいま、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」。
 福島第一原発事故から半年後、10年前の9月、東京・明治公園での
「さようなら原発六万人大集会」。
 福島から参加した武藤類子さんの言葉「鬼」に東北出身のわたしは
ハッとさせられた。蝦夷(エミシ)。
中央政府から「征伐」された民の後裔(こうえい)だが、普段は意識
していない。

 武藤さんは原発事故によって、阿武隈山系の森の中での、自然と
ともに暮らしてきた生活を一瞬にして奪われた。その怒りを岩手県北上
地方の激しい踊りと祈りの「鬼剣舞」に託して発言した。
 馬の尻尾でつくったたてがみを、頭に載せた鬼の踊りには、激しい
怒りばかりではない、悲しみと悔恨と絶望が入り交じっている。

 最近、武藤さんが上梓した『10年後の福島からあなたへ』にはこう
書かれている。
 「ますます困難を極める福島の中で冷静さと明晰(めいせき)さを
持ち、熟成した煥火(おきび)のような怒りを、私たちの生きる尊厳を
奪うもの、命を蔑ろにするものに対して、ぶつけていかなければ
なりません」
 東京電力の刑事責任を問う「福島原発告訴団」の団長などで、
武藤さんは多忙な日々を送っている。
 「原発事故の責任と真実を明らかにして、その教訓をしっかりと
伝承すること」。それが裁判の意味だが、原発はその存在自体に秘密と
不正が多すぎて、継承不能だ。
      (3月16日東京新聞朝刊27面「本音のコラム」より)

最新の画像もっと見る