26番札所 正運寺に行って来た。
最近、京都市バスに乗る機会が多い。まだ運賃が必要な年齢だ。
無給になって、そうタクシーにも乗っていられない。収入が無くなってわずかの支払いも気になるのだ。
心まで貧乏臭くならないか心配だ。
今回も、四条大宮まで市バスに乗った。ワンマンカーの運転手さん、運転以外にも、運賃管理や行先案内や
時々、車いすの方もいて大変だ。
今や、お客の大半は観光客だ。しかも外国人。アジアから欧米からアフリカからと世界中からだ。
今日の運転手さん。丁寧にアナウンスしてくれる。「動きます。揺れますのでつかまってください、」
などその都度案内し、「必要な方は、両替をお願いします。5000円・1万円はお使いいただけません。」と、
あくまでも丁寧な京都弁だ。
ところが、突然。「ベイシックリー ユー マスト ライド オン フロム センタードア !」
英語になった。
事情の分からない外国人が、前のドアから乗ったのだ。
「ジャスト モーメント アイ エクスプレイン ユー 」説明しますから待ってください。と言った。
グローバルな会社にいたものの、標準語と関西弁のバイリンガルにとどまる私にも十分わかる、素晴らしいゆっくりした英語だ。
少なくとも、小池百合子の「チャーターメンバー」と言うような英語よりよく分かる。
運転手さん、マイクをそのままにしゃべるのでよく聞こえる。
どうも、京大の留学生さんらしい。学部はどこか?「フイッチ パーティー?」
などと詳しく聞いていた。だんだん調子が出て来たらしく会話が弾んで来た。
信号待ちも終わり、動き出す。
「ネクスト ストップ イズ シジョウオオミヤ。」「ううん?・・・・。」
乗客同士が顔を見合わす。「失礼しました。次は、四条大宮です。」
頼むよ。
さて、
正運寺は、加藤主計頭清正公の重臣飯田氏を開基とし、 深誉上人を開山として慶長五年(一六〇〇)に創建した寺だ。
浄土宗鎮西派に属す、本尊は阿弥陀仏像だが、 十一面観音像があり大和国長谷寺の本尊と同木らしい。
街の中に溶け込んだ観光寺ではないお寺だ。人気(ひとけ)がなく、インターフォンで呼び出して納経してもらった。
雨でか、正面の門は閉ざされていた。
狭い境内に人は誰もいなかった。
創設は、江戸時代初期だが、火災に合い江戸末期に立て直している。
立派なお寺だが、この規模のお寺は京都に無限にある。