エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

台湾、非情城市の夜景

2013年01月14日 | ポエム
台湾、非情城市の舞台は「九份」という山に築かれた町である。
山の斜面に、町がへばりついている。



金山の跡である。
金山を掘り尽くして、町は放棄された。
放棄されたけれど、いま観光地として蘇ったのである。



この建物が映画の舞台となった。
心が痛む話であり、町である。
夜景の観光などは、かつては無かった。



だが、今は人気の観光地となっている。
今日は夜景をお見せし、明日はここ九份で食べた物をお見せする。







「欲望の果ての斜面の冬の雨」



「情念の渦巻く跡地冬の客」







深い山が重なって、都市と隔てている。
それが良い。

だがしかし、完全に観光地化してしまっているのは寂しい。



かつて、この映画館跡の周辺は朽ちた民家の残骸が連なっていたけれど、小じゃれたレストランや土産物売りのお店が軒を連ねている。
本当に寂しいのである。



ぼくは、しかしながらこの商店街でこのマッサージ用の木工品を買い求めた。
この丸いので、背中をクルクル掻くと誠に気持ちが宜しい。
明日、映像をお見せする。

食もそうだけれど、これだって愉悦である。
もう一つは、ふくらはぎなどを擦る。
疲れた足が軽くなっていく。

木工品としては一級品である。



夜の欲望の跡は、情念が渦巻いている。
それは本当だ。



        荒 野人