エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

初秋の煌めき

2011年10月01日 | 日記
初秋が煌めいているのである。
晩夏は彼方へと押し込められつつある。



ここはやがて黄葉し澄んだ空気が充満する。



空を見上げてみた。
オゾンが舞い降りてきた。



雲は散らばって姿を変える。
生々流転の趣きである。



足元は、銀色に変わりつつあって気持ちを沈殿させる。
気持ちは沈殿し、豊かな重量を持つ。
おそらく手のひらには留まらず、こぼれ落ちていくほどのたわわさである。

これが初秋である。



スックと立つのはミズヒキである。



この日夕焼けが空を覆った。

静謐の秋がこの世を覆う頃、ぼくは食欲の秋に遭遇する。
感傷に陥り、ペーソスとはこういう事だったのかと思い知る。
人恋しくなり、人を愛する事の無限を知る。
枯葉に恋して、シャンソンを脳裏に思い浮かべる。



しばらくの間、枯葉の時間が現世を席巻する。



これから時々、枯葉の美くしさを紹介する事になる。



枯れて、枝から決別しようとも葉は葉脈を骨格としてまだまだ自然には還らない。
例え虫に食い散らかせられようとも、それもまた生命の営み、と楽しげに生き続けるのである。

いま世間では初秋が煌めいている。





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 荒野人


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