昨日、そして今日も朝からABEMAで竜王戦とニラメッコです。
画面にはAI診断が表示されて、00%対00%と優劣が出ます。
数分で数百億手も読むAIの手は驚く手が最善と表示される事も多いです。
ただ、戦いで「皮を切らせて骨を断つ」と言う言葉が有りますが。
AIが示す手は手も足も切られ立ち上がれない状態になっても、一瞬に相手の心臓を指しぬく手が有れば、それが最善手となっています。ですからAIの示す道の途中で、一度違う手を指すと奈落の底に落ちる可能性がかなり高いのです。
しかし人間はそこまで傷ついてしまうと、相手に攻撃できないと判断するので、AIの示す手が絶対的に正しいとは言えません。AIは手数の一番短い道を最善手としているようです。
人は少々大回りしても、安全に勝つ方法を選びますから。
写真の状態で藤井竜王は少し長い時間考えました。
AIは飛車で桂をとるか、、、香車で桂馬を取る手を示し、藤井竜王が70%以上優勢と判断していました。
しかし、、、藤井竜王は中央の銀でと金を取った。 これはAIでは-16%の手です。
一気に両者が五分の状態に・・・
もし、この戦いに負けたら「敗着」となる一手です。
私はもしかしたら、この手を選ぶのでは、、、と感じていました。
これが心配していた「疲れ」なのかもしれません。
数日前の佐藤天彦九段に負けた時もこんな感じの手を指してしまった。
今まで藤井将棋を見ている限りではありえない選択です。
攻撃を一休みして守りに入る、そのタイミングが以前の様にスッキリしないのです。
絶好調の時には「ここで・・・?」と感じるようなタイミングで守りを優先して、解説するプロ棋士たちを驚かせていた。そして、よくよく考えると「絶対に負けません」と宣言している様にも感じられた。
・・・が。 佐藤九段の時と今日は解説しているプロ棋士たちの評価は低い。
藤井聡太竜王にとり強敵は相手棋士ではなく過密なスケジュールの様な気がします。