「あなたは、イスラエルの子らのために、ミディアン人に復讐を果たせ。その後で、あなたは自分の民に加えられる。」(民数記31:2新改訳)
ミディアン人はアブラハムが後妻にしたケトラから生まれた民である(創世記25:1)。彼らはアラビアの東方一帯に広がったが、宗教的には偶像礼拝者で、預言者バラムに指導され、イスラエル民族を誘惑した。そのため、ここで神にさばかれ、戦いに敗北して町々は滅ぼされたわけである。▼たとえアブラハムの血統でも、その信仰にならわず、汚れた宗教と淫蕩(いんとう)な生活に歩めば滅びる。これはキリスト者についてもあてはまることをおぼえなければならない。一代目、二代目が敬虔な信仰家庭を築いていたのに、世代が下るに従い、信仰をなくし、この世に戻ってしまった例を私も見た、残念である。さて、滅ぼされたかに見えたミディアン人はしぶとく生き残り、後代、ギデオンの頃ふたたびイスラエルを苦しめる存在になった(士師記六~八章)。歴史の皮肉というべきか。▼「けれども、あなたには少しばかり責めるべきことがある。あなたのところに、バラムの教えを頑なに守る者たちがいる。バラムはバラクに教えて、偶像に献げたいけにえをイスラエルの子らが食べ、淫らなことを行うように、彼らの前につまずきを置かせた。同じように、あなたのところにもニコライ派の教えを頑なに守っている者たちがいる。だから、悔い改めなさい。そうしないなら、わたしはすぐにあなたのところに行き、わたしの口の剣をもって彼らと戦う。耳のある者は、御霊が諸教会に告げることを聞きなさい。」(黙示録2:14~17・ペルガモン教会への御霊による警告)