「それで、子ろばをイエスのところに引いて行き、自分たちの上着をその上に掛けた。イエスはそれに乗られた。」(マルコ11:7新改訳)
ろばは荒々(あらあら)しいところがなく、みるからにやさしい雰囲気(ふんいき)をもった動物である。まして子ろばといえば、子どもでも近づいてなでたりできる。▼天地の創造者にして本源(ほんげん)であられるイエス・キリストが、罪をさばくお方ではなく、すべての人を御国に招(まね)こうとしてエルサレムに入られた。祭司長や指導者たちは、柔和(にゅうわ)なろばの子に乗られたイエスを見て、このすばらしい事実に気がつくべきであった。そうすればメシア王国が出現したし、ローマ軍によるエルサレム滅亡(めつぼう)も避けられただろう。だが彼らは主イエスを拒否(きょひ)し、かえって十字架につけて殺した。「エルサレムに近づいて、都をご覧(らん)になったイエスは、この都のために泣いて、言われた。『もし、平和に向かう道を、この日おまえも知っていたらー。しかし今、それはおまえの目から隠(かく)されている。』」(ルカ19:41,42同)▼やがて主は再臨の日、栄光の審判者(しんぱんしゃ)として天の白馬に乗り、エルサレムに来られるであろう。「また私は、天が開かれているのを見た。すると見よ、白い馬がいた。それに乗っている方は『確かで真実な方』と呼ばれ、義をもってさばき、戦いをされる。その目は燃える炎のようであり、その頭には多くの王冠があり、ご自分のほかはだれも知らない名が記されていた。その方は血に染まった衣をまとい、その名は『神のことば』と呼ばれていた。天の軍勢は白くきよい亜麻布を着て、白い馬に乗って彼に従っていた。この方の口からは、諸国の民を打つために鋭い剣(つるぎ)が出ていた。鉄の杖(つえ)で彼らを牧するのは、この方である。また、全能者なる神の激しい憤りのぶどうの踏み場を踏まれるのは、この方である。その衣と、もものところには、『王の王、主の主』という名が記されていた。」(黙示録19:11~16同)