しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <主の箱>

2025-02-05 | Ⅱサムエル記
「人々は主の箱を運び込んで、ダビデがそのために張った天幕の真ん中の定められた場所にそれを置いた。ダビデは主の前に、全焼のささげ物と交わりのいけにえを献げた。」(Ⅱサムエル6:17新改訳)

当時、モーセの幕屋はたぶんギベオンに置かれたが、ダビデは契約の箱(聖櫃ともいう)だけをダビデの町エルサレムに運んで天幕に安置(あんち)した。彼はそこに祭司や聖歌隊を配置し、毎日礼拝をささげ、祈り、生涯にわたって主に仕えたのであった。詩篇の大部分はそこで作られ、歌われたのであろう。のちに荘厳(そうごん)なソロモン神殿が造営(ぞうえい)され、契約の箱は至聖所の奥に秘められたが、ダビデのときは彼の住まいの天幕にあった。いわば、彼はイスラエルの王であると同時に、契約の箱のそばで至聖所の生涯を送ったわけで、王なる祭司の姿を現わしている。▼モーセの時、聖櫃(せいひつ)は誰にも見ることが許されなかった。ソロモン神殿以降もそうだった。しかしダビデのとき、聖櫃は誰でも見ることができた。そのようにイエス・キリストは天の聖櫃が万人に見えるかたちで地上にあらわれたお方である。なんとふしぎな事実だろう。