監督は北京オリンピック演出の総指揮を担ったJohn Woo--やはり、さすが・・・と思ったのは中国の自然の美しさとCGです。
「三国志」という中国の歴史ー日本人なら、(パンフレットには「アジア人なら誰でも」と書いてありましたが)誰でも知っていると思いますーを映画化したもの。2部作のPart1です。John Woo監督と若くて素敵な俳優陣、そしてすばらしいスタッフの手で歴史としての「三国志」を舞台に、戦乱の時代に生まれた若者たちの野望と生き様、そして「何のために闘うのか」ということを抉り出すような作品になっていると思います。
題名の「Red Cliff」とは、三国志の中でも最も有名な戦いのひとつー「赤壁の戦い」を描いていることから。作品の魅力は、なんと言ってもやはり一人ひとりが魅力的な人物像として創りあげられていることです。もちろん原作に基づいているとはいえ、歴史を知っている人も知らない人もそれぞれに接近できつと思います。でも、もちろん戦記もの+ラブ・ストーリーといったところでしょうか。
主役の周瑜(しゅうゆ)は呉の司令官:Tony Leung(梁朝偉)は眉目秀麗(いわゆるイケメンですね)の周瑜にぴったり。意思の強い、聡明で優しい武将をみごとに演じています。
呉の周瑜と同盟を組む魏の軍師、諸葛孔明:Takeshi Kanesiro(金城武)がすばらしいです「熱くならない」諸葛孔明を現代的によみがえらせています。
呉の君主、孫権:Chang Chen(張震)
魏の君主、劉備:You Yong
蜀の初代君主となる曹操:Zhang Fengyi
周瑜の妻、小喬:Chiling Lin(林志玲)
呉の孫権の妹、尚香:Zao Wei
あと、周瑜の臣下で、元海賊という甘興を中村獅童くんが「特別出演」という枠で奮闘しいています。この「特別出演」ってどういう意味なのかなぁ…とちょっと疑問です。
女性の姿も現代にひきつけて素敵に描かれていると思います。
上映時間は2時間41分ですが、息もつかせぬ展開に、あっという間に「to be continued…」でした。
監督:John Woo
原作が読みたくなりました。