毎日、あたふた、もたもたしているうちに6月となりました
暑かったり、寒かったりですが、久しぶりのさわやかな天気に、思いっきり体も心も伸びをしました。ベランダ・ガーデニングもバラのつぼみがほっこり膨らんで心を和ませてくれます。
さて、久しぶりのお休みに「Green Zone」を見てきました。イラク戦争の口実となった大量破壊兵器がどこにあったのか・・・バグダッドで起こった事実とは・・・
114分の物語を飽きずに集中させる緊迫感は、実際にイラクやアフガンの従軍兵士たちの存在が生み出した緊張感に負うところもあったかもしれません。ストーリー展開は見終わった後に若干の違和感を感じさせるつじつまの合わなさもあります。例えばCIAのメンバーが「だから俺はこの戦争には反対だ」という台詞や、CIAと国防総省の軋轢など、シンプルすぎる感は残ります。
それでも、イラク戦争の当事者として事実を明らかにしようとする映画人の心意気、アメリカの良識を伝える映画として高く評価されると思います。つまり、戦争自体を批判しているということ・・・
主役のマット・デイモンが、「これまで自分は何度も意見を述べてきたが、この戦争には反対だ」とインタビューで語っていますが、映画スター、ヒーローとしての彼のこうした言動が日本では報道されてこなかったことに、鈍感さを感じます。
「この国をアメリカの思いとおりにはさせない!」というイラク人のとった行動、そして事実を捕まえたマットが国防総省の役人に迫ります―「こんな米国を誰が信用するかっ!」
2003年3月19日、バクダッド空爆からすでに7年が過ぎ、今なお戦禍が続いているとき、それは世界のどこかで起こっていることだとたかをくくってはいられません。
「そんな米国」に「トラスト・ミー」とすり寄り、自国の国民の犠牲を顧みない日本の首相―世界から笑われるのは鳩山氏と民主党だけではないのでは・・・
自分自身突き付けられた台詞でした。
この映画に登場する米軍兵士はイラクやアフガンからの帰還兵とのこと、この数年、イラク戦争を見直そうという映画が作られていることが、アメリカという国の民主主義への思いを伝えるものと、未来に期待をしたいものです。
「大いなる陰謀」(Lions for Lambs):2008年8月
「告発のとき」(In the Valler of Elah):2008年
「Hurt Locker」:2009年
「Green Zone]:2010年
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