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椿山課長の七日間 浅田 次郎 朝日新聞社 このアイテムの詳細を見る |
天気 ときどき
蒸し暑い30度
浅田次郎 著 : 椿係長の七日間
を、読みました。
デパート婦人服売り場担当係長、椿山和昭は
46歳の若さで、突然の過労死により、冥途に来てしまいました。
仕事に家庭、両方にやり残したことや心配があり
また、冤罪(?)邪淫におぼれた罪までかけられて
これでは、死んでも死にきれんっ!と、
特例中の特例、逆送システムで晴れて現世に舞い戻ります。
冥途に帰るまで、のこされた時間は3日間。
現世で守る3つのルールを一つでも破ると
即地獄行き決定!本人とはわからぬように与えられた
仮の身体とは、スタイル抜群センスも最高の38歳・女性。
その他、ヤクザと8歳の男の子も、冥途で意義を申し立て
逆送システムで、現世に舞い戻ります。
さて、この3人は思いを遂げて極楽浄土に行けるのか??
最近では、その考え方もさして奇怪とは言われず
市民権を得たかのように見える(?)スピリチュアルですが
この物語も、面白おかしく、そして時に切ない
スピリチュアルなお話です。
死をもって、初めて見えてくる愛情や感覚が、
読むに従って、少しずつ形を現してゆく気がしたお話でした。
冥途も今時のシステムで、スピリチュアル・アライバル・センター
通称SAC(サック)と、名前を変えていたり
講習後、反省ボタンを押すと罪が許され、自動的に
天国へ行けるなど、ジローさん特有のユーモア満載で
とても面白かったです。
私もSACに行くまでに、しっかり徳を積んで
清く正しく生きなくちゃ~☆と
ちょっと、明るく死を受け止められた作品でした。