Mrs.ベリーのVeryな一日

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空の拳

2013年01月13日 18時54分02秒 | ベリーの感想文(本・映画)
空の拳
角田 光代
日本経済新聞出版社

角田光代 著: 空の拳を

を、読みました。

 

 コテコテの文学青年の空也は

文学にたずさわりたいという強い思いから

努力の末に、めでたく出版社に入社した。

特別な友人も作らず、必死で勉強し

スポーツなんかには目もくれずに生きてきた。

それなのに、空也が配属されたのは

同期も哀れむ、廃刊の噂さえある

ボクシング雑誌“ザ・拳”だった。

アスリートの対極にいる青年の目を通して描かれる、

ボクサーと、ボクシングにまつわる物語。

 

 

この作品は、角田初のスポーツ物です。

私も、高校時代厳しい競技スポーツの世界にいたので

アスリートの経験があるのですが、

主人公空也が、ボクシングの強力な引力に

抗えず、ドンドン引き込まれていった数年間ののち

そこを離れるとあっという間に

隔たりが出来、自分がそこにいこたことを

幻のように感じるのですが、

アスリートの世界って、自分達が思っているの以上に

現実離れしてるんだろうな。と思いました。

だからきっと、人は熱狂して、夢見る事が出来るのかも。

自分のアスリートの経験が

20年の時間経過とは関係なく

夢の中の出来事だったように思えるのは

そういう事なのかもしれないなと思いました。