怒り(映画)
を、みた。
デキリーマンにして、イケリーマンのゲイの優馬は、ある日直人を拾ってくる。
大人しく従順な直人の優しさに、優馬は少しずつ変化して行き
それまでの空虚な生活から、直人との愛を真剣に育み始める。
母に連れ回されて、沖縄の離島で暮らす羽目になった泉は
ボーイフレンドの達也と出かけた無人島で、バックパッカーの田中と出会う。
自分の寄る辺ない心境と田中を重ねる泉。
房総半島の小さな漁村に住む、父ひとり娘ひとりの親子。
娘の愛子は、小さな頃から普通の子供と同じ事が出来なかった。
そんな愛子の半年の家出の後、見つかったのは風俗店の一室だった。
いつまでも幼な子のように頼りない、ひとり娘愛子を父は心底案じている。
そんな中、漁港にふらりと現れた田代という男と
愛子は心を通わせてゆく。
ゲイのサラリーマンを演じた、妻夫木聡が絶賛されているが
妻夫木はもちろん、恋人の直人を演じた綾野剛が
直人のイメージ通りで、良かった。
あの今にも消えいりそうな、独特の存在感が凄い。
そして、可愛いだけでは終わらない。
広瀬すずも凄かった。
溢れる才能を、しっかりと証明していた。
予習をして臨んだので、深く鑑賞する事が出来た。
小説よりは、少し明るい希望を感じさせてくれる映像になっていた気がする。
映画悪人の時も、スクリーンからすごい大きな力が
押し寄せてくるように感じたが、
この作品もまた、強烈なエネルギーを感じた。
なんというか、執念のようなものを。
この映画に携わった、全てのスタッフとキャストに
スタンディングオベーションの映画だった。