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アジサイの花がやっと咲いた

2023年07月10日 08時00分00秒 | アジサイ科
2023.07.07撮影

アジサイの花がやっと咲きました。固くツボミを閉したままだったのですが、やっと開きました。わたしは、このアジサイの花が咲くのが楽しみなんです。

冒頭の画像では、真ん中にとらえられているのがほぼ開いたツボミ、その上や右に見えるボタン状のものがまだ閉じているツボミ。

そうです。アジサイの花の「花びら」に見えるものは、実は、花弁ではなく、ガクです。そして、その中央にあるのが花。この花がなんとも愛嬌がある。画像中では、カップ状に小さく見えるものが花弁、薄黄色く見えるものは、オシベの先についている葯(やく)です。

花のように見えて花でないものを、「装飾花」といいます。

次の画像には、上の画像のよりもう少し開いた花が、ひとつですが、見えます。画像中の他の花は、まだツボミです。

2022.10.01撮影

学名 Hydrangea macrophylla f. macrophylla ‘Nikko Blue’
英名 Bigleaf hydrangea「大きい葉のアジサイ」
別名 Hydrangea
和名 アジサイ(紫陽花)
別名 ホンアジサイ(本紫陽花)
アジサイ科(Hydrabgeaceae)アジサイ属(Hydrangea

このアジサイは、ホンアジサイ(Hydrangea macrophylla f. macrophylla)の園芸種で、その園芸種名を「日光ブルー」といいます。この「日光」は、太陽の光のことなのか、地名から来ているのか、わかりません。

「日光」と言えば、日本では、アジサイは日当たりのいいところで育てる、とされますが、カナダでは、アジサイは、午前中に陽が当たり、あとは、半日陰、あるいは、日陰がよろしい、とされます。

なんでこんなに食い違う? 日本の方が一般的には暑いから、太陽で過熱になってはいけないはずではないのか、というとんでもなく非科学的な考えが浮かぶのだが・・・


2023.07.03撮影

上の画像では、ほぼ真ん中やや左に、咲いている花があります。オシベだけしか見えませんが。ガクである装飾花の真ん中にある「ボタン」は、みんなツボミです。そのツボミが花弁で、この園芸種では、花弁もガクも、同じきれいな青色です。

でも、最初からこんな色なのではありません。色の変化をたどってみます。同じ「個体」の変化を記録したのではないので、撮影日の新旧は花の新しさに関係ありません。

なお、次の画像のいくつかは10月に撮影されたものですが、それは、この個体が、秋までも次々と新しい花をつけるからです。

2022.10.01撮影

上の画像の段階の装飾花は、まだあまり開いていません。装飾花(ガク)も、まだ小ぶりです。この緑のガクが、薄黄色に変化し、それから、その先が水色になってきます。以下の画像です。

2023.06.13撮影

そして、次には、きれいな水色が発色してきています(次の画像)。水色でない部分は、まだまだ、春キャベツのような色です。

2022.08.30撮影

その後(下の画像)、水色の割合が増え始めます。薄黄色さ、薄緑さ、が和らぎ、白っぽくなってきます。

2022.10.19撮影

装飾花がもっと成長してくると(次の画像)、色はほぼ水色になり、装飾花の中心部に白を残すのみとなります。文字通り、目が覚めるようですね。

2021.06.25撮影

ガクでできあがった装飾花の中央にある本物の花が咲き始めるころには、全体が、冒頭の画像に見られるようなきれいな青色となります。

そして、本物の花が咲いている時には、ガクが青さを増し、さらに、花が終わるころには、ガクはやや紫みを帯びてきます。次の画像中、茶色っぽくポツポツと見えるものは、終わろうとしている花です。

2022.10.01撮影

アジサイは、植えられている土壌が酸性かアルカリ性かにより、花の色が変わります。酸性度に傾くと色は青く、アルカリ度に傾くと赤くなります。

バンクーバーは、一帯、酸性土です。そして、そこに生きている植物は、その土壌に対応したものです。言うまでもありませんが。

わたしの庭の土も酸性です。引っ越してきたときに適切な植物を導入しようと、pHを調べました。それからコンポストや腐葉土を入れていますから、pHの度数は変わってきているとは思いますが、バンクーバーの野山に産する植物がよく茂っていますから、酸性であることには違いないんでしょう。

そして、この「日光ブルー」ですが、ある年、赤くなってきたことがあります。(上の画像中の赤っぽいアジサイは、この問題に関係ありません。この件については、またいつか。)

そんなことになるわけはない、何かしたか? と自問したのですが、すぐに原因がわかりました、推測ですけど。お隣の人が、芝生に石灰をまいたのであろう。迷惑な話である。と言っても、あちらはうちに大木がありすぎて迷惑だ、と思っているわけです。

上の画像のアジサイの右手後ろに見えている白い柵の向こう側ですよ、その芝生というのが。そのとき、石灰まいた? とやんわりと聞いて、アジサイが赤くなっちゃった、と言うと、それから石灰をまかれることはありませんでした。

お隣は、そのうち芝生の手入れをするのがイヤになって、芝生に薬剤をまくということを止めたので、こちらには好都合でした。こちらからお花が引っ越しして行っても何も言いません。以下の記事に、そのお隣の芝生に引っ越して行った「うちの」ビフォリアの画像があります(上から5枚目の画像)。



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