沖縄の三線で「バチ」は「ツメ」とも言いますが、バチと言っても本土の三味線とは全く違う形をしています。まさに「ツメ」の形状なのです。それはさておき、古典の場合、拍子をとるタイミングで弦をあえて弾かない場合は「バチ上げ」と言って上に持ち上げる動作をします。この弦を弾かない動作が3回連続する場合、間に「バチ下げ」が入り、上げたり下げたりが連続します。そのままでは全く問題ないのですが、歌に合わせて一度に2回バチ上げをおこなう場合があります。そのとき1回目に上げたバチは下げることなく2回目も上に上げなければなりません。途中で下げると「バチ下げ」になってしまい別の動作になるからです。この場合半分ずつ上げればいいのですが、私がやると1回目でバチを上げすぎるので、2回目が顔のあたりまで上がってしまい、よく失敗するのです。まだまだ修行が足りません。
私が通う名古屋の三線の師匠が突然入院されました。どこを患われたかプライベートなことはあまり聞けませんが、1か月も入院されるとのこと。師匠のご容体がとても心配です。無事退院されて、またご指導いただくことを心待ちにしております。
「かじゃでぃ風節」に使用されている「歌持ち」(前奏部分)は、琉球古典の他の多くの曲に同じメロディーが使用されているのですね。本体の曲自体はそれぞれ全く違うのに、前奏だけがまるで共通のパーツのように同じメロディーが使いまわされています。こんなことは他の音楽にはあまり例を見ません。もし、琉球古典音楽で「イントロクイズ」なんてやったら、「あれもこれも」となり、とんでもないことになりますね。逆に1曲だけに絞って当てる場合、歌が始まるまで待たなくてはなりません。まあ実際そんなイントロクイズ誰もやらないと思いますが。