安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

安全で暮らしやすい日本をつくりたい
そんな想いを綴っていくブログにしたいと思います

財務省は日本経済を悪くした張本人ではあるけれども。。。

2021-06-13 23:47:12 | 政治
MMTというのは基本的に会計学なのであり、その会計学上の発見によって、経済学の常識が根底から覆る
というのが、MMT学者たちの主張です
財政赤字(政府の借金)は悪であるという、今日支配的な社会通念・倫理観から、緊縮財政が叫ばれてきたけれども
そうではなくて、社会が停滞し、デフレ不況に喘いでいる時には、財政拡大をすることが、経済を立て直し、経済発展させる道だ
というのは、確かに一理ある考え方です。。。それはそうだとも言えるのですが、私にはどうしても納得できないところがあるのです
説明の前に、この動画がちょっと面白かったのでご紹介します
OGPイメージ

軍事史とMMTから読み解くナポレオンがわずか10年で没落した理由 (中野剛志)【6/18(金)までの限定公開】

詳細は下記からお確かめください。
↓↓
https://in.38news.jp/38live_2107_8800


中野剛志の新LIVE...

youtube#video

 


この動画で中野剛志先生が言いたいことを要約すると
ナポレオンがわずか10年で没落した理由は、貨幣観に間違いがあったからだ、と言うわけです
分かりやすく言うと、ナポレオンは莫大な戦費を、侵略した国々から徴収しようとした、
逆にイギリスは自国通貨をどんどん発行して戦費に充てることで、莫大な戦費をまかないつつ、自国経済を発展させることに成功した
つまり、「政府が貨幣を発行することで民間経済が潤う」と言うことを、ナポレオンが理解していなかった
これがフランスの敗因である、と言いたいわけです
もちろん、その面は非常に大きいと思います
民から収奪するだけの経済学は、いずれ行き詰りを見せることは明らかで
他国を侵略し、民を富ますことを知らなかったナポレオンが、最終的に戦争に負けるのは自明のことだったと言えるでしょう
確かに、中野先生の博学には恐れ入るものがあります

しかし、中野剛志先生の自説は、若干、経済学的な技術論に偏りすぎている点が、私は以前から気になっておりました
この動画について”のみ”、意見を述べるとするならば、まず日本の明治維新のことを例にとりましょう
明治政府下において、日本は日清、日露戦争という二つの戦争を経験したわけですけれども
政府は紙幣を発行することができたにもかかわらず、莫大な戦費を外国から調達し、そのお金で外国と戦ったわけです
MMT的に、大日本帝国紙幣だけでは戦費の調達ができなかったわけです
明治の元勲たちは良く分かっていました。。。「紙幣を発行するだけでは国を強くすることはできない」。。。ということを
だからこその、「富国強兵・殖産興業」だったわけです
そこで、福沢諭吉らが大学を作り、日本人を武士・農民の分け隔てなく、教育を施したわけです
中村正直は、イギリスに留学し、イギリスという小さな島国がなぜ世界の一流国になれたのか?その理由を求めました
そして持ち帰ったのが、スマイルズ著「自助論(セルフ・ヘルプ)」で、中村が翻訳・出版して、たちまちベストセラーになりました

中野先生はケインズ経済学に非常に詳しい、と動画で説明されていますが
バイデン大統領がコロナ対策として莫大なお金を国民に配ろうとしていること(配っていること)を称賛しているようにも見えます
ケインズ経済学が「大きな政府」として、国民の勤勉性を奪っていくかもしれない、ということに対して、何も意見はないのでしょうか?
ケインズ経済学を称賛する人は、人間の「意欲」や「勤勉さ」を軽く見る傾向があります
政府がお金をこれだけ発行すればこうなる。。。みたいな技術論が先行します
私は、ケインズ経済学の一番の誤りは、その「技術論に傾くあまり、国民の意欲や教育・倫理観を軽く見ている」点にあると思っています
「政府が国民のために何かをすれば、国民が豊かになる」と思っているようですが、実際は逆じゃありませんか?

日本の「教育勅語」を読んでみてください
お金を刷ってばらまくよりも、教育によって人を作る方が先であることが分かるはずです
技術論じゃないんですよ。。。国の発展繁栄に必要なものは、お金よりむしろ国民の精神性なんです
私は、今の日本に必要なのは、MMTよりもむしろ「自助論の精神」だと思います
いかに制度を変え、国の法律をいじったところで、国民の精神、意識が変わらなければ、国が良くなることはないのです
逆に、MMTで国民の懐にお金をばら撒くなんてことを何度も繰り返すのは、国民の精神を病ませることに他なりません
イギリスが戦費を使ったことで、国民経済が発展したことは事実ですけれども
その同じイギリスが、「ゆりかごから墓場まで」と称する福祉国家を目指し、国のお金で国民の面倒を見る方向に舵を切り
国民の自助精神が失われて、あっという間に国が没落したことを、もっと理解すべきではありませんか?
ケインズ経済学を完全否定するつもりはもちろんありません
しかし、ケインズ経済学は国民の依存心に依って立つものだということを理解しなくてはなりません

MMTを主張するのはいい。。。だけど、それはあくまでも「国民の自助精神を損なわない範囲で」使われるべきです
中野先生は、こうした思想の「わずかなズレ」が、後世の人類にどういう悪影響を与えるかについても、よくよくお考えになるべきなのではないでしょうか?

中野先生には、できればトランポノミクスを勉強してほしいものです
そうすることによって、思想的なバランスがとれるのではないでしょうか?

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