20歳頃に確か観たはず。正直よく意味がわかってなかった。
(当時カッコつけて難しい映画見まくってたけどどれも意味わかってなかった。。)
当時のマーティン・スコセッシ(36歳)、ロバート・デ・ニーロ(33歳)
よりも歳をとった今、もう一度見てみる。
メモりながら鑑賞。
以下、メモ。
物語の中盤までについては書きます。
そこまでのネタバレもイヤだという方は読まないでね。
****
トラビスって自信満々にナンパできる男だったんだ。
世間のアホども(自分以外のだいたいの人間)を憎んでる男、トラビス。
トラビスはベトナム帰還兵。
帰還兵の多くが患った不眠症を彼も患っている。
****
窓外のモブがコントロールされていなくて気が散る。
わざとなんだろうな。
****
「生まれは?」
「北よ」
「仲間の彼氏は苦手だな。まともじゃないよ。失礼だ。」
「あなたみたいな人初めてよ」
この会話の意味がわからない。。
****
クリス・クリストファーソンの歌の歌詞
〝事実と作り話が半々の矛盾した存在〟
×****
トラビスがベッツィーを初めて連れて行った映画
『スウェーデン 夫婦マニュアル』
原題 sometime sweet Susan
ベッツィーにフラれる。
****
「カルフォルニアではゲイでも別れるときは慰謝料を払う」
「カルフォルニアは進んでる」
『タクシードライバー』は1976年の映画。
****
先輩ドライバーの言葉
「人間はなるようにしかならんよ。
貧しい者、金持ち、弁護士、医者も同じだ
死ぬ奴、病気が治る奴、生まれてくる奴もだ
お前は若い
好きなことをやるんだ
どうせ俺たちは負け犬だ
どうにもならんよ」
トラビス「そんな馬鹿げた話は初めてだ」
****
トラビスは銃の闇業者から
4種類のマグナムを400ドルで買う。
麻薬も勧められるが
「そんなんはいらねえ」
それから筋トレと射撃の練習はじめる。
なぜか拳をコンロで火であぶる。。
自分を地獄に追い込んでんのかな。。
暗殺の準備をコツコツ進める。
(この時はまだターゲットを決めてない?)
****
行きつけの売店に強盗(黒人)が入り、トラビスは持っていたマグナムでアッサリ射殺。
「今月で5人目だ」と店主は死んだ強盗を鉄の棒で何度も殴る。
****
以前見かけたアイリス(ジョディ・フォスター)と道で再びであう。
彼女は12歳半。
スポーツ(ハーヴェイ・カイテル)を介してアイリスを15分間買う。
アイリスと部屋に入る。
アイリスに説教。
アイリスを逃がそうとする。
「逃げたいんだろ?」
「いつでも逃げられるわ。でもあの人(スポーツ)は守ってくれた」
2人は翌日の13時に一緒にランチする約束をする。
****
翌日。2人。ランチ。
「君が今付き合ってる奴らは寄生虫だ。イケてるとでも?」
「説教好きなのね。間違いを犯したことないの?」
「スポーツは地球の汚物だ」
****
アイリスは「バーモントのコミューンに行きたい」と言う。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のマンソンファミリーのようなヒッピーの集団生活のことかと。
****
スポーツとアイリス、部屋で抱き合う。
「今の暮らしが嫌なの」
「お前に愛される喜びをみんなにも味わせたい」
****
ベッツィーに贈って返された大量の花束を燃やす。
アイリスへ
君がこれを受け取る時おれは死んでるだろう
と書いた手紙と金を封筒に入れる。
****
大統領候補(パランタイン)の演説開始。
タクシーから降りるトラビス。
ネタバレは以下に。。。
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モヒカンにしてグラサンしてるトラビス。
演説を聞いてニヤッと笑い拍手する。
シークレットサービスの1人がトラビスを発見。
(以前彼を危険人物だと認識してた)
演説終了。
近寄るトラビス。
銃を抜く寸前でシークレットサービスに見つかり、追われる。
失敗。
部屋に帰るトラビス。
****
夜、売春宿を訪れるトラビス。
スポーツは風貌が変わったトラビスが誰だかわからない。
「アイリスを知らないのか?」
「アイリス?誰だ」
スポーツはアイリスの本名を知らなかった。
トラビスは、
アイリスはスポーツを本当は信頼してないし、自分のことを信頼して本名を教えてくれたんだと確信したのだろう。
トラビス、スポーツを殺害。
小休憩後、売春宿に入る。
「(彼らを)撃たないで」と泣くアイリス。
トラビス、男を3人殺害。
トラビスも負傷する。
首と右肩撃たれてる。
泣くアイリス。
傷を負いソファに座るトラビスに
警官が銃を向ける。
(劇伴がうるさい)
警官に気付いたトラビスは
空の左手で自分の頭を撃ち抜くマネをする。
「ブフゥ!ブフゥ!ブフゥ!」
ニヤリ。
****
俯瞰。
血塗られた銃がいくつも床に落ちている。
アイリス、トラビス、警官の立ち位置は変わらない。
表には野次馬とパトカー。
****
手紙。
トラビス様
あなたが解放に向かわれたと聞き
家内と喜んでいます。
(壁に新聞。タクシー運転手ギャングを撃退の見出し)
娘のアイリスを迎えに行った時
病院に寄るつもりでおりましたが
あなたは意識不明でした
アイリスのことはお礼の申しようもありません
失われた生活がまた元どおりになりました
今やあなたは我が家にとって英雄です。
アイリスの近況ですが
学校に戻り勉強に励んでいます
環境が変わったことに苦労はしますが
2度と家出などさせないことをお約束します
(新聞の見出し。英雄タクシー運転手回復へ)
最後に
家内共々心より深くお礼を申し上げます。
残念ながらニューヨークには伺えません。
もしピッツバーグへお越しの際は是非とも、お立ち寄りください
****
タクシーの現場に戻ったトラビス。
仲間たちと以前の通り。
トラビス、客を後ろに乗せる。
客はベッツィー。
「パランタインが指名されたな、勝てるよ」
「新聞を見たわ。大丈夫なの?」
「新聞は大げさだ」
ベッツィーの家に着く。
ベッツィーから代金を受け取らないトラビス。
一瞥して去っていく。
小さくなっていくベッツィー。
いい雰囲気の映像。
だが、いきなり車窓にパトカーのサイレンが映り込むと
トラビスは一瞬殺気だった表情に変わる。
いい感じの音楽も一瞬不穏になる。
で、またいい感じの音楽再生。
しかし、たびたびのメロディを短調に変える一音が差し込まれる。
そして突然音楽途切れる。
無音のままエンドクレジットは続く。
(これ怖かった。。ネットフリックスのミスかと思ったけど、違う、よね。。)
トラビスはどこへ行ってしまった。
おかしな世界へ行ってしまったのか。
そういえば、
あんなハッピーエンドな手紙届くのも不自然だし
あんな都合のいい見出しの新聞が出るわけないもんね。。
妄想か死後の世界かな。。
撃たれて死んでたのかな。。
不自然だったもんな、
アイリス、トラビス、警官があの配置のまま動いてなくて。
新聞にも丁寧に部屋の図が書かれてて3人の位置が絵になっていた。
この3人が描く三角形。
****
警官は〝公益〟の象徴。
アイリスはなんだろう、〝市民〟か。
アイリスは無抵抗に社会から影響を受ける〝市民〟。
トラビスは何?
〝私刑〟〝正義〟〝狂気〟?
それらすべてをまとめた〝くすぶり〟かな。
この三角形。
この〝くすぶり〟は今も街を走り続けてるよ、と。
****
タクシードライバーは客自身が望んだ場所へ客を連れて行く。
とくにトラビスはどこへでも行くし誰でも乗せる。
(ドライバーによっては黒人を乗せなかったり、ハーレムにはいかなかったりするが)
そういうことをしたい男。
トラビスは、孤独そうに見えたベッツィーを救うために近づいた。
逃げたいと願っていたアイリスを助けようとした。
その人が真に願っている〝場所〟(状態)へ導きたいと思ってるのがトラビス。
まぁ、勝手な話ではあるなぁ。
実際ベッツィーには拒否られたワケだし、おそらくアイリス救出も失敗でしょう。
アイリスはめちゃくちゃトラウマ背負いますよ、あんな惨劇体験したんだから。
勝手に自分を神的存在だと信じた男のヤバさ、か。
そういう人間、現代にもいっぱいいるなぁ。
(当時カッコつけて難しい映画見まくってたけどどれも意味わかってなかった。。)
当時のマーティン・スコセッシ(36歳)、ロバート・デ・ニーロ(33歳)
よりも歳をとった今、もう一度見てみる。
メモりながら鑑賞。
以下、メモ。
物語の中盤までについては書きます。
そこまでのネタバレもイヤだという方は読まないでね。
****
トラビスって自信満々にナンパできる男だったんだ。
世間のアホども(自分以外のだいたいの人間)を憎んでる男、トラビス。
トラビスはベトナム帰還兵。
帰還兵の多くが患った不眠症を彼も患っている。
****
窓外のモブがコントロールされていなくて気が散る。
わざとなんだろうな。
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「生まれは?」
「北よ」
「仲間の彼氏は苦手だな。まともじゃないよ。失礼だ。」
「あなたみたいな人初めてよ」
この会話の意味がわからない。。
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クリス・クリストファーソンの歌の歌詞
〝事実と作り話が半々の矛盾した存在〟
×****
トラビスがベッツィーを初めて連れて行った映画
『スウェーデン 夫婦マニュアル』
原題 sometime sweet Susan
ベッツィーにフラれる。
****
「カルフォルニアではゲイでも別れるときは慰謝料を払う」
「カルフォルニアは進んでる」
『タクシードライバー』は1976年の映画。
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先輩ドライバーの言葉
「人間はなるようにしかならんよ。
貧しい者、金持ち、弁護士、医者も同じだ
死ぬ奴、病気が治る奴、生まれてくる奴もだ
お前は若い
好きなことをやるんだ
どうせ俺たちは負け犬だ
どうにもならんよ」
トラビス「そんな馬鹿げた話は初めてだ」
****
トラビスは銃の闇業者から
4種類のマグナムを400ドルで買う。
麻薬も勧められるが
「そんなんはいらねえ」
それから筋トレと射撃の練習はじめる。
なぜか拳をコンロで火であぶる。。
自分を地獄に追い込んでんのかな。。
暗殺の準備をコツコツ進める。
(この時はまだターゲットを決めてない?)
****
行きつけの売店に強盗(黒人)が入り、トラビスは持っていたマグナムでアッサリ射殺。
「今月で5人目だ」と店主は死んだ強盗を鉄の棒で何度も殴る。
****
以前見かけたアイリス(ジョディ・フォスター)と道で再びであう。
彼女は12歳半。
スポーツ(ハーヴェイ・カイテル)を介してアイリスを15分間買う。
アイリスと部屋に入る。
アイリスに説教。
アイリスを逃がそうとする。
「逃げたいんだろ?」
「いつでも逃げられるわ。でもあの人(スポーツ)は守ってくれた」
2人は翌日の13時に一緒にランチする約束をする。
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翌日。2人。ランチ。
「君が今付き合ってる奴らは寄生虫だ。イケてるとでも?」
「説教好きなのね。間違いを犯したことないの?」
「スポーツは地球の汚物だ」
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アイリスは「バーモントのコミューンに行きたい」と言う。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のマンソンファミリーのようなヒッピーの集団生活のことかと。
****
スポーツとアイリス、部屋で抱き合う。
「今の暮らしが嫌なの」
「お前に愛される喜びをみんなにも味わせたい」
****
ベッツィーに贈って返された大量の花束を燃やす。
アイリスへ
君がこれを受け取る時おれは死んでるだろう
と書いた手紙と金を封筒に入れる。
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大統領候補(パランタイン)の演説開始。
タクシーから降りるトラビス。
ネタバレは以下に。。。
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モヒカンにしてグラサンしてるトラビス。
演説を聞いてニヤッと笑い拍手する。
シークレットサービスの1人がトラビスを発見。
(以前彼を危険人物だと認識してた)
演説終了。
近寄るトラビス。
銃を抜く寸前でシークレットサービスに見つかり、追われる。
失敗。
部屋に帰るトラビス。
****
夜、売春宿を訪れるトラビス。
スポーツは風貌が変わったトラビスが誰だかわからない。
「アイリスを知らないのか?」
「アイリス?誰だ」
スポーツはアイリスの本名を知らなかった。
トラビスは、
アイリスはスポーツを本当は信頼してないし、自分のことを信頼して本名を教えてくれたんだと確信したのだろう。
トラビス、スポーツを殺害。
小休憩後、売春宿に入る。
「(彼らを)撃たないで」と泣くアイリス。
トラビス、男を3人殺害。
トラビスも負傷する。
首と右肩撃たれてる。
泣くアイリス。
傷を負いソファに座るトラビスに
警官が銃を向ける。
(劇伴がうるさい)
警官に気付いたトラビスは
空の左手で自分の頭を撃ち抜くマネをする。
「ブフゥ!ブフゥ!ブフゥ!」
ニヤリ。
****
俯瞰。
血塗られた銃がいくつも床に落ちている。
アイリス、トラビス、警官の立ち位置は変わらない。
表には野次馬とパトカー。
****
手紙。
トラビス様
あなたが解放に向かわれたと聞き
家内と喜んでいます。
(壁に新聞。タクシー運転手ギャングを撃退の見出し)
娘のアイリスを迎えに行った時
病院に寄るつもりでおりましたが
あなたは意識不明でした
アイリスのことはお礼の申しようもありません
失われた生活がまた元どおりになりました
今やあなたは我が家にとって英雄です。
アイリスの近況ですが
学校に戻り勉強に励んでいます
環境が変わったことに苦労はしますが
2度と家出などさせないことをお約束します
(新聞の見出し。英雄タクシー運転手回復へ)
最後に
家内共々心より深くお礼を申し上げます。
残念ながらニューヨークには伺えません。
もしピッツバーグへお越しの際は是非とも、お立ち寄りください
****
タクシーの現場に戻ったトラビス。
仲間たちと以前の通り。
トラビス、客を後ろに乗せる。
客はベッツィー。
「パランタインが指名されたな、勝てるよ」
「新聞を見たわ。大丈夫なの?」
「新聞は大げさだ」
ベッツィーの家に着く。
ベッツィーから代金を受け取らないトラビス。
一瞥して去っていく。
小さくなっていくベッツィー。
いい雰囲気の映像。
だが、いきなり車窓にパトカーのサイレンが映り込むと
トラビスは一瞬殺気だった表情に変わる。
いい感じの音楽も一瞬不穏になる。
で、またいい感じの音楽再生。
しかし、たびたびのメロディを短調に変える一音が差し込まれる。
そして突然音楽途切れる。
無音のままエンドクレジットは続く。
(これ怖かった。。ネットフリックスのミスかと思ったけど、違う、よね。。)
トラビスはどこへ行ってしまった。
おかしな世界へ行ってしまったのか。
そういえば、
あんなハッピーエンドな手紙届くのも不自然だし
あんな都合のいい見出しの新聞が出るわけないもんね。。
妄想か死後の世界かな。。
撃たれて死んでたのかな。。
不自然だったもんな、
アイリス、トラビス、警官があの配置のまま動いてなくて。
新聞にも丁寧に部屋の図が書かれてて3人の位置が絵になっていた。
この3人が描く三角形。
****
警官は〝公益〟の象徴。
アイリスはなんだろう、〝市民〟か。
アイリスは無抵抗に社会から影響を受ける〝市民〟。
トラビスは何?
〝私刑〟〝正義〟〝狂気〟?
それらすべてをまとめた〝くすぶり〟かな。
この三角形。
この〝くすぶり〟は今も街を走り続けてるよ、と。
****
タクシードライバーは客自身が望んだ場所へ客を連れて行く。
とくにトラビスはどこへでも行くし誰でも乗せる。
(ドライバーによっては黒人を乗せなかったり、ハーレムにはいかなかったりするが)
そういうことをしたい男。
トラビスは、孤独そうに見えたベッツィーを救うために近づいた。
逃げたいと願っていたアイリスを助けようとした。
その人が真に願っている〝場所〟(状態)へ導きたいと思ってるのがトラビス。
まぁ、勝手な話ではあるなぁ。
実際ベッツィーには拒否られたワケだし、おそらくアイリス救出も失敗でしょう。
アイリスはめちゃくちゃトラウマ背負いますよ、あんな惨劇体験したんだから。
勝手に自分を神的存在だと信じた男のヤバさ、か。
そういう人間、現代にもいっぱいいるなぁ。