FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

ユース選手権2014 ④

2014-04-23 13:34:26 | コンペティション参加報告
FCCからの最後のクライマーはユイちゃんだ。
ユイちゃんの目下の課題は、大会で素直な気持ちで課題と、ひいては自分と対峙し、力を出し切ること。

小さいころ、他のスクール生に比べて登る機会の少なかった彼女は、いつも自分だけ登れない、という悲しい想いを繰り返して来た。
レッスンでもアウトドアでも、何度悔し泣きをしたか分からない。
他の仲間に対しても、ちょっと複雑な思いがあったかもしれない。
でも、クライミングが好きで続けて来た。
大会も、悔しい想いをし続けながらも出続けて来た。

よく、「良い成績が出せないのになぜ大会に出る意味があるの?」と言う人がいる。
が、そうではないだろう。
ただ良い順位を取るだけが大会への参加意義だなんて、何とうすっぺらなことか。
大会への参加は、自分との対峙である。
自分を鍛えてくれ、人生への心構えを磨く場である。
そいういう気持ちで参加して始めて、自分の中で意義あるものとなるのではないか。


そういう意味で、ユイちゃんの態度とモチベーションは立派なものである。
私はそう思っている

引率をするメンバーには、大会時の各行動をどういう気持ちで過ごすか?という行動とメンタルのスケジュール表を各自に記入してもらっているのだが、自分の出番の時のメンタルに「感謝」というキーワードを記入していたユイちゃん。
なかなか良い成長を見せてくれているではないか

さて、落ち着いて登り始めた彼女だったが、中間より少し上あたりで動きが乱れ、フォールしてしまった。
体が極端に小さいユイちゃんにとって、ルートで受ける負荷は普通の身長の人より強度が高いと思われる。
それだけに人一倍のパワーエンデュランスと精神力がないと自分の満足のいく登りは出来ないだろう。
厳しい条件だが、取り組みを続けて一年、努力家の彼女はジリジリと力を上げて来ている

今回は、あと少しで決勝進出の11位だった
日ごろの成果が少しずつ形になり出しているよ


~つづく~

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