ある時、課の飲み会があり、七美は気乗りしないながらも、しぶしぶ出掛けた。
たまたま隣の課も飲み会だったらしく、偶然同じ居酒屋で盛り上がることに。
久しぶりの他の課との飲み会はまるで合コンのようだ。
「そろそろお開き?」
坂元からLINEだ。
「まだみたい。」
「たけるくんは、お留守番?」
「ううん、おばあちゃんち」
「そうなんだ」
帰りが遅いと、心配して連絡をくれる。
ありがたい。
少し飲み過ぎた…と思いながら、駅までの帰り道を急いだ。
「七美さん?」
「あ…」
居酒屋で隣に座って、ゲームの話しで盛り上がった原田さんだ。
「飲み過ぎた」
「私もです。」
「ところで、例のゲーム、もしもクリアーしたら、プレゼントするよ。人気のゲームだから、入手困難らしいし。」
「え?本当ですか?嬉しいです」
ひとしきりゲームの話しで盛り上がって別れた。
子育てで頑張っている七美には、こんな時間もワクワクする。