続ストーカー17

2023-02-05 08:17:46 | 日記
七美はいよいよ坂元と付き合い始めた。

坂元は、とても優しく、マメに連絡をくれる。

仕事が遅くなると、何となく待っていてくれる。

自分にもったいないと思った。

「今度、遊園地に行かない?」

「遊園地?」

「たける君も連れて。そろそろたける君に会わせて欲しいな!」

「あ、うん。」

まだ、もう少し様子を見よう…と思っていたが、そろそろ頃合いなんだろうか…。


子供の存在が負担だと、坂元に思って欲しくないのと、2年生になるたけるに余計な気を使わせたくなくて、先延ばしにしてきていた。
そして、ある日曜日、初めて坂元とたけるを会わせた。

二人は違和感なくすぐに溶け込み、遊園地の中を手を繋いで歩くほどになっていた。

あまり大声で笑わない子が、声を上げて笑っている。

ホッとしたのと同時に、まだ小学生の息子に、余計な気を使わせていることに、申し訳なさを感じた。