続ストーカー32

2023-04-01 08:32:52 | 日記
坂元へ別れたい…と告げて数日が経った。

突然の別れ話に、蒼白になって、言葉を失った坂元の顔が忘れられない。

「大丈夫?」

突然原田からLINEが来た。

「え?」

「坂元と別れたんだって?」

「…はい。なぜ知ってるんですか?」

「うちの会社は、こういう話しは広まるのが早いんだよ」

「…そうなんですか」

「もう、坂元からは連絡は無いの?」

「無いです。……どうして、気にかけてくれるんですか?」

原田は坂元と同期だ。

だけど、他人の恋愛にはあまり興味を示さない…と言っていた原田が…なぜ気にするのか…。
 

「実はね…、坂元は、君が入社する数ヶ月前に、同期の女性と半年くらい付き合ってたんだ…。別れた後、あきらめきれなかったのか、ずいぶんとその女性にしつこくしていたらしくて…。」

「…え?」

「その時と今とは違うかも知れないし、無駄に心配しなくてもいいかも知れない…。だけど、何かあったら、相談にのるよ。」

「ありがとうございます」

そういえば…、異常なLINEの数や、突然に迎えに来た…と言って、待ち伏せされたことを思い出した。