「ちょっと待ってください。私たち別れましたよね。」
「え?ダメなの?」
「はい。すみませんが…。」
「交際を始める時は、『付き合ってください』『はい、付き合いましょう』って、お互いの合意が必要なのに、別れる時は、一方的なの?僕は別れることに合意してないよ」
「…え?」
唖然とした。。。
そのあと坂元は、
戸惑い食事にもほとんど手をつけない七美を気にすることもなく、一方的にその日、会社であった出来事を楽しげに話し続けた。
「今度、いつ?」
「え?」
「今度いつ会う?」
帰り際、楽しそうに話し掛ける。
「すみません。会えません。」
「え?さっき、イチゴのパフェ、食べに行くって言ってたじゃない」
「言ってないです。」
「イチゴ嫌い?」
「そんな話しじゃないんです。とにかく、もう会いません」
「……」
坂元はしばらく沈黙をして、七美をじっと見つめた。
「わかった。今度また、連絡するよ」
…そう言って、静かに帰って行った。
「わかった…?わかってない…!」
思わずつぶやいた。