「宮本さん!」ピンポンピンポン!!
「宮本さん!」ドンドンドン!
安子は怒りに任せて、隣りの家の扉を叩いた。
………。
返事はない。
いないはずはない。
「宮本さん!」ピンポンピンポン!!
…だめだ。
居留守を決め込んでいる。
戻ってきたゴミは、再びごみ捨て場へ捨てに行った。
…あれ?
安子はある事に気づいて、もう一度手にしたゴミを丁寧に見た。
…ゴミ袋の中に私とわかるものは無い。
少なくとも、個人情報になるものは、粉々にして捨てている。
あんなに朝早くにゴミ出ししたのに…見てた?
…安子はこわくなった。