その日から安子は、自分だとわかる様なものは、絶対見えない事を確認して、こっそりと少し離れた場所にあるごみ捨て場に出すことにした。
それからは、ゴミが返ってくることは無くなった。
もう、宮本さんを頼ることはやめよう。
ある日、安子はいつもより早めに仕事が終わったので、仕事終わりに近くのスーパーでのんびりと買い物をしていた。
最近頑張って来たから、今日は贅沢な焼き肉にしよう!
少し高めな肉を手にした。
…そうだ、ビールも飲もう!
振り返った瞬間、ビール売り場に居る宮本を見つけた。
…そうだ、ビールは近くの酒屋さんにしよう。
宮本と顔を合わせたくなかった。
そそくさとレジに並ぶと、急いで店を出た。