君は誰?25

2024-11-18 10:53:46 | 日記
松田は、楽しげに宝箱に入っていた謎の鍵をポケットに入れた。

さらに用務員室の探索は続いた。

奥にも部屋がある。

正人は、落書きだらけの引き戸に手をかけた。

「ん…ん…、開かない」

「錆び付いてるるわじゃない?」

松田も一緒に扉に手をかけた。

「本当だ…。せーので開けるよ」

「うん」

「せーの!」

正人と松田は、力ずくで扉を引いた。

ずずず…。

やっと、人ひとり通れるくらいの隙間が開いた。

「え?」

「何?」

「人が居たような気がした」

「まさか、こんか暗闇で…」

「でもさ、人が居たような匂いじゃない?」

「うん…言われてみれば…」

「汗くさい…というか…。」