ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

素晴らしい演出

2012年07月28日 | スポーツ関連

日本時間で今朝の5時、ロンドンオリンピックが開幕した。「17日間の開催期間中に、日本の選手達が何れだけ活躍してくれるか?」、非常に楽しみ。野球ソフトボール正式競技種目で在り続けていたならば、もっと熱中出来るのだが・・・。

 

オリンピック開会式に関してはザッピング程度で済ませるのがなのだが、今回の開幕式は最初から最後見入ってしまった。イギリスの映画監督ダニー・ボイル氏が芸術監督を務めミュージカル仕立ての開会式は、恐らく人によって好き好きがハッキリ分かれるだろうけれど、個人的には今迄見て来た中で1、2を争う素晴らしさ。

 

「自国の歴史を振り返る演出」というのは珍しく無いが、「等が放し飼いにされた中で行われる草刈り。」という牧歌的なシーンから始まり、「地面から巨大な煙突が立ち上がり、濛々と煙を吐き出す。」という産業革命時代を経て、現代のイギリスの姿に移り変わって行くは、大英帝国”の奥深さを感じさせられた。

 

ウィリアム・シェイクスピア作品の朗読。」や「『101匹わんちゃん』、『不思議の国のアリス』、『チキ・チキ・バン・バン』、『ハリー・ポッター・シリーズ』、『メリー・ポピンズ』、『ピーター・パン』等、イギリスを代表する作品からのキャラクター登場。」等々、「イギリスって、様々な文化を生み出して来たのだなあ。」と再認識させられる演出も良かったが、ジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ氏)がバッキンガム宮殿赴きエリザベス女王と共にヘリコプターに乗り込んでオリンピック・スタジアムに向かい、其の上空で女王と共にユニオン・ジャックパラシュートを背負って飛び降りるという映像。」(本物のエリザベス女王が共演しているのが凄い!こういうフランクさが在るからこそ、イギリス王室は国民から愛されるのではないだろうか?又、場内に「ジェームズ・ボンドのテーマ」【】が流れた時は、ゾクゾクっとた興奮を覚えてしまった。)、そして「其の直後、エリザベス女王が会場に現れる。」という流れは、最高の演出と言って良い。

 

イギリス人選手を描いた映画「炎のランナー」のテーマ曲をロンドン交響楽団厳かに演奏する場面では、其の演奏者の中にMr.ビーンことローワン・アトキンソン氏の姿が在った。開会式で彼が登場するで在ろう事は予想していたけれど、「よもや此の場面で登場とは・・・。」という驚き。そして、彼が繰り広げる喜劇(今回の開会式で顕著だったのは、映像の使い方の上手さ。楽器を演奏している最中、アトキンソン氏が空想耽るシーンが在り、其処絶妙に映像がインサートされていた。「空想シーンが終わった時、周りの演奏は止まっている。自分だけが同じ演奏を繰り返している中、不審そうに見詰める指揮者の目を受けたアトキンソン氏は、気まずそうな表情を浮かべる。」といった展開。)には大笑いさせて貰った。14年前に開催された「長野オリンピック」の開会式では、“欽ちゃん”が全く笑えない&ねちっこい司会を繰り広げ、“長野の悪夢”と迄評されたが、今回の“上質な笑い”を見た事で、嫌な記憶が蘇ってしまった。

 

ミステリー大好き人間としては、イギリスのミステリー界を代表するアーサー・コナン・ドイル氏及びアガサ・クリスティ女史の作品から生み出された世界的に有名なキャラクター、即ちシャーロック・ホームズ」や「エルキュール・ポアロ」、「ミス・マープル」等が開会式にキャラクターとして登場しなかったのは残念の一言。

 

とは言え、他にもデビッド・ベッカム選手やが登場したりと、イギリスを代表する文化や人物が「此れでもか!」と言わん許りに詰め込まれた開会式は、「御楽しみ袋を空けた時の様な興奮と楽しさ」が一杯。「“先輩アスリート達”から、“現役アスリート達”への引き継ぎ。」や「聖火台へ聖火を点火する流れ。」も見応えが在り、本当に素晴らしい演出だった。


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2 コメント

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  (梅吉)
2012-07-29 12:27:43
ついに開幕しましたね。
早起きして見ました。
NHK総合テレビとNHKBSを交互で
もちろん私も見ましたよ。
 
いまのところ
ウエイトリフティングの三宅が銀メダル
水泳、競泳の荻野が銅メダルのようですね。
1番気になるのは
北島康介となでしこジャパンです。
ともに金メダルは何が何でも
獲得しないといけませんよね。
期待しています。
   
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>梅吉様 (giants-55)
2012-07-29 14:53:12
書き込み有り難う御座いました。

普段は意識する事が少ないのに、オリンピックを始めとした国際大会では、どうしても「日本」乃至は「日本人」という事を意識してしまう。此れがナショナリズムなんでしょうね。

「日本の選手が大活躍し、多くのメダルを獲得してくれる。」、自分も「そうなったら嬉しいな。」とは思うけれど、“基本線としては”「メダルが取れたら、其れは其れで嬉しいけれど。」という“軽いスタンス”で居たいと思っています。人々の重いが余りに強過ぎ、アスリート達に過度なプレッシャーを掛けてしまう事で、「円谷幸吉選手の悲劇」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E8%B0%B7%E5%B9%B8%E5%90%89)が繰り返されて欲しくは無いので。

オリンピックに賭けるアスリート達って、本当に凄いと思います。高みを目指して日々肉体を鍛え上げるも、肝心の大舞台で心技体全てが好調で在るとは限らない。万が一結果を残せなかったら、次の4年後を目指す事になる訳ですが、1年後ですら体力の衰えを感じてしまうで在ろう自分にとっては、4年後を目指して鍛え上げるという強い意志には、本当に頭が下がります。
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